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TOP(1) | Linux User's Manual | TOP(1) |
名前¶
top - Linux のタスクを表示する書式¶
top -hv | -bcisS -d delay -n iterations -p pid [, pid ...]説明¶
top プログラムは稼働中のシステムの 動的なリアルタイムの概要を報告する。 Linux カーネルが現在管理している タスクの一覧だけでなく、 システムの概要情報も表示できる。 表示されるシステムの概要情報のタイプと 各タスクについて表示される情報のタイプ・順序・サイズは、 ユーザーが全て設定可能で、その設定は次に起動したときにも保存できる。概要¶
ドキュメント¶
これ以降の目次1. コマンドラインオプション
2. フィールド / カラム
a. フィールドの説明
b. カラムの選択と順序指定
3. 対話的コマンド
a. グローバルなコマンド
b. サマリーエリアのコマンド
c. タスクエリアのコマンド
d. カラーマップ
4. 別形式の表示モード
a. ウィンドウの概要
b. ウィンドウのコマンド
5. ファイル
a. システム設定ファイル
b. 個人設定ファイル
6. くだらないトリックの例
a. カーネルのトリック
b. バウンドするウィンドウ
c. 大きな雛鳥のようなウィンドウ
7. バグ, 8. 以前の top の履歴, 9. 著者, 10. 関連項目
操作¶
top を操作するときの最も重要な 2 つのキーは、 ヘルプ ('h' または '?') と終了 ('q') キーである。 終了させるときには、代わりとして、 単純に昔からの割り込みキー ('^C') を使うこともできる。- ハイライト
- サマリーエリア:
負荷 (load) / 稼働時間 (uptime)
の値はハイライトされず、
その他の要素の値のみがハイライトされる。
- 内容/ラベル
- サマリーエリア:
プログラム名が表示される。
シンボリックリンク名またはエイリアスが表示される場合もある。
Cpu(s)
状態ラベルは他のものが表示される可能性を暗に示している。
メモリ統計では小文字
'k' が使用される。
起動時のデフォルト値¶
以下の起動時のデフォルトは、設定ファイルの使用を仮定していないので、 ユーザーはカスタマイズできない。 しかし、アスタリスク ('*') の付いたコマンドはコマンドラインで上書きできる。全体のデフォルト
'A' - 別形式表示 Off (全画面)
* 'd' - 遅延時間 3.0 秒
'I' - Irix モード On ('solaris' smp ではない)
* 'p' - PID の監視 Off
* 's' - セキュアモード Off (非セキュアモード)
'B' - 太字表示 Off
サマリーエリアのデフォルト
'l' - 負荷平均/稼働時間 On (プログラム名が表示される)
't' - タスク/Cpu 統計 On (1+1 行。'1' を参照)
'm' - メモリ/スワップ使用量 On (2 行を使う)
'1' - シングル Cpu On (smp の場合 1 行になる)
タスクエリアのデフォルト
'b' - 太字によるハイライト On (背景と前景を「反転」しない)
* 'c' - コマンドライン Off (コマンドラインではない名前)
* 'i' - アイドルタスク On (全てのタスクを表示する)
'R' - 逆順ソート On (pid の降順でソートする)
* 'S' - 累積時間 Off (死んだ子プロセスを累積しない)
'x' - カラムのハイライト Off (フィールドをソートする)
'y' - 行のハイライト On (実行中のタスクが表示される)
'z' - カラー/単色 Off (カラー表示しない)
1. コマンドラインオプション¶
top のコマンドラインの書式は、以下のように構成される:- hv | -bcisS -d delay -n iterations -p pid [,pid...]
- -b : バッチモード 操作
- top
を「バッチモード」で起動する。
top
の出力を他のプログラムやファイルに送る場合に役立つ。
このモードでは、top
は入力を受け付けず、
'-n'
コマンドラインオプションで設定された繰り返し回数に達するか、
kill
されるまで実行を続ける。
- -c : コマンドライン/プログラム名 トグル
- 最後に記録された
'c'
の状態を逆にして、top
を起動する。
よって、top
がコマンドラインを表示していた場合は、プログラム名を表示する。
プログラム名を表示していた場合は、コマンドラインを表示する。
より詳しい情報は対話的コマンド
'c' を参照すること。
- -d : 遅延時間 間隔: -d ss.tt (秒.1/10秒)
- スクリーンを更新する間隔を指定する。
ユーザー個人の設定ファイルにあるこれに対応する値、
または起動時のデフォルトの値を上書きする。
実行後に対話的コマンド
'd' または 's'
で変更できる。
- -h : ヘルプ
- ライブラリのバージョンと使用法のプロンプトを表示して、終了する。
- -i : アイドルプロセス トグル
- 最後に記録された
'i'
の状態を逆にして、top
を起動する。
トグルが Off
の場合、アイドルタスクまたはゾンビタスクは表示されない。
- -n : 繰り返し回数 制限: -n number
- top
が終了するまでの繰り返し回数またはフレームの最大数を指定する。
- -u : ユーザーを指定して監視する: -u somebody
- 指定された実効
UID
または実効ユーザー名にマッチするプロセスのみを監視する。
- -U : ユーザーを指定して監視する: -U somebody
- 指定された UID
またはユーザー名にマッチするプロセスのみを監視する。
実・実効・保存・ファイルシステム
UID
とマッチするものが選ばれる。
- -p : PID を指定して監視する: -pN1 -pN2 ... または -pN1, N2 [,...]
- 指定されたプロセス
ID
とマッチするプロセスのみを監視する。
このオプションを 20
個まで指定するか、
コンマで区切った 20
個までのプロセス ID
を指定することができる。
両方を混ぜて使用することもできる。
- -s : セキュアモード 操作
- たとえ root
であっても、強制的にセキュアモードにして
top を起動する。
このモードはシステムの設定ファイルで制御する方が、更に良い。
(「5.
ファイル」の話題を参照すること)。
- -S : 累積時間モード トグル
- 最後に記録された
'S'
の状態を逆にして、top
を起動する。
「累積モード」が On
の場合、各プロセスは
そのプロセスとそのプロセスの終了した子プロセスで使われた
cpu
時間とともに表示される。
このモードのより詳しい情報については、対話的コマンド
'S' を参照すること。
- -v : バージョン
- ライブラリのバージョンと使用法のプロンプトを表示して、終了する。
2. フィールド / カラム¶
2a. フィールドの説明¶
top で表示可能なフィールドを以下にリストする。 これらのフィールドは、 対話的コマンド 'o' (フィールドの順序変更) で指定できる位置に関わらず、 以下で示す文字と常に関連付けられている。- a: PID -- プロセス ID
- タスクの一意なプロセス
ID。
定期的に同じ番号が使われるが、0
から再スタートすることはない。
- b: PPID -- 親プロセスのプロセス ID
- タスクの親タスクのプロセス
ID。
- c: RUSER -- 実ユーザー名
- タスクの所有者の実ユーザー名。
- d: UID -- ユーザー ID
- タスクの所有者の実効ユーザー
ID。
- e: USER -- ユーザー名
- タスクの所有者の実効ユーザー名。
- f: GROUP -- グループ名
- タスクの所有者の実効グループ名。
- g: TTY -- 制御端末
- 制御端末の名前。
通常はプロセスが開始されたデバイス
(シリアルポート、疑似端末
(pty) など)
であり、入出力に使われる。
しかしタスクは端末に関連付ける必要はなく、その場合は
'?' が表示される。
- h: PR -- 優先度
- タスクの優先度
- i: NI -- nice 値
- タスクの nice 値。
負の nice
値は高い優先度を意味し、正の
nice
値は低い優先度を意味する。
このフィールドが 0
の場合、タスクの割り当て
(dispatchability) を決定する際に
優先度を調整していないこと意味する。
- j: P -- 最後に使用された CPU (SMP)
- 最後に利用されたプロセッサを表す値。
カーネルはわざと weak
affinity
を使っているので、
本当の SMP
環境では、この値は頻繁に変わりやすくなる。
また実行中の top
の動作そのものが (cpu
時間に対する余分な要求となることによって)
weak affinity
を壊すかもしれず、
プロセスの CPU
変更がより多くなるかもしれない。
- k: %CPU -- CPU 使用率
- 前回のスクリーン更新からの、タスクの所要
CPU 時間の占有率。 総 CPU
時間のパーセンテージで表される。
本当の SMP
環境では、「Irix
モード」が Off
の場合、 top は「Solaris
モード」で操作し、
タスクの cpu
使用率は総 CPU
数で割り算される。
´Irix/Solaris'
モードは対話的コマンド
'I' でトグルできる。
- l: TIME -- CPU 時間
- タスクが開始してから利用した
CPU 時間の総計。
「累積モード」が On
の場合、
各プロセスは終了した子プロセスが使った
cpu
時間とともにリストされる。
「累積モード」はコマンドラインオプションと対話的コマンドの
'S' でトグルできる。
このモードについての更なる情報は、対話的コマンド
'S' を参照すること。
- m: TIME+ -- CPU 時間 (1/100 単位)
- ´TIME'
と同じであるが、精度を
1/100
秒単位まで反映させる。
- n: %MEM -- メモリ使用率 (RES)
- タスクが現在使用している利用可能な物理メモリの占有率。
- o: VIRT -- 仮想イメージ (kb)
- タスクが使用している仮想メモリの総量。
コード・データ・共有ライブラリ・スワップアウトされているページが含まれる。
- p: SWAP -- スワップされたサイズ (kb)
- タスクの総仮想メモリイメージのうちスワップアウトされた部分。
- q: RES -- 常駐サイズ (kb)
- タスクが使用しているスワップされていない物理メモリ。
- s: DATA -- 「データ+スタック」のサイズ (kb)
- 実行可能コード以外に割かれる物理メモリの総量。
「データ常駐サイズ
(data resident set)」または DRS
とも呼ばれる。
- t: SHR -- 共有メモリサイズ (kb)
- タスクが利用している共有メモリの総量。
他のプロセスと共有される可能性のあるメモリを単純に反映している。
- u: nFLT -- ページフォールト回数
- あるタスクに対して起こったメジャーページフォールトの回数。
ページフォールトは、現在、アドレス空間にない
仮想ページに対してプロセスが読み書きしようとしたときに起こる。
メジャーページフォールトとは、あるページを利用可能にするために
ディスクアクセスが起こる場合のことである。
- v: nDRT -- ダーティページ数
- 最後に書き込まれてから変更されたページの数。
ダーティページは、対応する物理メモリの場所が他の仮想ページで使用される前に、
ディスクに書き込まれなければならない。
- w: S -- プロセス状態
- タスクの状態は以下のいずれかである:
' D' = 割り込み不可能なスリープ状態
' R' = 実行中
' S' = スリープ状態
' T' = トレース中/停止された
' Z' = ゾンビ
- x: Command -- コマンド ラインまたはプログラム 名
- タスクを開始するのに使ったコマンドライン、
またはタスクに関連づけられたプログラムの名前を表示する。
コマンド
ラインとプログラム
名は、
コマンドラインオプションと対話的コマンドの
'c' でトグルできる。
( mdrecoveryd )
- y: WCHAN -- スリープしている関数
- カーネルリンクマップ
('System.map')
が利用可能かに否かによって、
タスクが現在スリープしているカーネル関数の名前またはアドレスが表示される。
実行中のタスクでは、このカラムにダッシュ
('-') が表示される。
- z: Flags -- タスクフラグ
- このカラムにはタスクの現在のスケジューリングフラグが
0 を省略した 16
進数で表示される。
これらのフラグは公式には
<linux/sched.h>
に書かれている。
公式なものではないが、「フィールド選択」スクリーンと
「フィールド順序指定」スクリーンにも説明がある。
2b. カラムの選択と順序指定¶
対話的コマンド 'f' (フィールド選択) または ´o' (フィールド順序指定) を入力すると、 現在の フィールド文字列とその説明が記述されたスクリーンが表示される。- -
- サンプルのフィールド文字列:
ANOPQRSTUVXbcdefgjlmyzWHIK
- -
- 表示されるフィールドの順番は、文字列中の文字の順番に対応する。
- -
- 文字が大文字の場合、(スクリーン幅が許すならば)
そのフィールド自身がタスク表示の一部として表示される。
これは以下の抜粋のように、先頭のアスタリスク
('*')でも示される:
...
* K: %CPU = CPU usage
l: TIME = CPU Time
m: TIME+ = CPU Time, hundredths
* N: %MEM = Memory usage (RES)
* O: VIRT = Virtual Image (kb)
...
- フィールド選択スクリーン -- 対話的コマンド 'f'
- 対応する文字を入力することで表示をトグルできる。
- フィールド順序指定スクリーン -- 対話的コマンド 'o'
- 対応する大文字を入力することでフィールドを左に移動できる。
また
小文字を入力することで
右に移動できる。
3. 対話的コマンド¶
以下に挙げたものは、コマンドをカテゴリ分けした簡単な索引である。 いくつかのコマンドは 1 回以上書かれている -- これはコマンドの意味やスコープが、 そのコマンドが発行された状況に依存するためである。3a. グローバルなコマンド
<Ret/Sp> ?, =, A, B, d, G, h, I, k, q, r, s, W, Z
3b. サマリーエリアのコマンド
l, m, t, 1
3c. タスクエリアのコマンド
外観: b, x, y, z
内容: c, f, o, S, u
サイズ: #, i, n
ソート: <, >, F, O, R
3d. カラーマッピング
<Ret>, a, B, b, H, M, q, S, T, w, z, 0 - 7
4b. ウィンドウのコマンド
-, _, =, +, A, a, G, g, w
3a. グローバルなコマンド¶
グローバルな対話的コマンドは 常にフルスクリーンモードと別形式の表示モードで使用可能である。 しかし「セキュアモード」で動作している場合には、 これらの対話的コマンドのいくつかは 使用できなくなる。- <Enter> または < Space> :表示の再描画
- これらのコマンドは何も行わず、単に無視される。
しかし、これらのコマンドは
top を目覚めさせ、
(最後の画面更新の)
後で表示全体が再描画される入力が
受け付けられていた場合はそれを知らせる。
- ´?´ または ´ h´ :ヘルプ
- 2
つのヘルプレベルが使用可能である。
1
つ目では全ての基本的な対話的コマンドのメモを表示する。
top が
セキュアな場合、このスクリーンは省略される。
- ´=´ :タスク制限の終了
- 表示されるタスクの制限をなくす。
このコマンドは有効になっている
'i' (アイドルタスク)
コマンドと ´n'
(最大タスク数)
コマンドを無効にする。
このコマンドは PID
を指定した監視の「終了」も行う。
PID
を指定した監視についての議論は、コマンドラインオプション
'-p' を参照すること。
- ´A´ :別形式の表示モードのトグル
- このコマンドはフルスクリーンモードと別形式の表示モードを切り替える。
???カレント」ウィンドウとフィールドグループについて知るには、
4.
別形式の表示モードと対話的コマンド
'G'
の話題を参照すること。
- ´B´ :太字の有効/無効のトグル
- このコマンドは
terminfo
の「太字」機能を使用するか否かに影響し、
サマリーエリアとタスクエリアの
両方の???カレント」ウィンドウを変更する。
このコマンドは本来はダム端末での使用を意図したものであるが、
いつでも適用できる。
- * ´d´ または ´s´ :遅延時間間隔の変更
- 秒単位の遅延時間
(表示を更新する間隔)
を入力するための
プロンプトが表示される。
- ´G´ :別ウィンドウ/フィールドグループの選択
- 1 から 4
までの数字を入力するためのプロンプトが表示される。
この数字は???カレント」ウィンドウに設定するウィンドウ/フィールドグループを示す。
特に別形式の表示モードを試してみると、
すぐにこれらの 4
つのウィンドウの満足度が増すだろう。
- ´I´ :Irix/Solaris モードのトグル
- 「Solaris モード」('I'
トグルの Off)
で動作している場合、
タスクの cpu 使用率は CPU
の個数で割り算される。
このコマンドを実行すると、このトグルの新しい状態が表示される。
- ´u´ :ユーザーの選択
- UID
またはユーザー名を入力するプロンプトが出る。
選択されたユーザーに属するプロセスのみが表示される。
このオプションは実効
UID にマッチする。
- ´U´ :ユーザーの選択
- UID
またはユーザー名を入力するプロンプトが出る。
選択されたユーザーに属するプロセスのみが表示される。
このオプションは実・実効・保存・ファイルシステム
UID にマッチする。
- * ´k´ :タスクの kill
- 最初に PID
を入力するプロンプトが出され、
その後、送信するシグナルを入力するプロンプトが出される。
プロンプトから反映されるデフォルトのシグナルは
SIGTERM である。
しかし、数値または名前を指定して任意のシグナルを送ることができる。
1) pid プロンプトでは、単に <Enter> を押す。
2) シグナルプロンプトでは、0 を入力する。
- ´q´ :終了
-
- * ´r´ :タスクの renice
- 最初に PID
を入力するプロンプトが出され、
その後、そのプロセスに設定する
nice
の値を入力するプロンプトが出される。
正の値を入力すると、プロセスの優先度は低くなる。
逆に負の値を入力すると、そのプロセスはカーネルから現在より有利に扱われる。
- ´W´ :設定ファイルの書き出し
- オプション・トグル・現在のディスプレイモード・遅延時間の全てを保存する。
top
を終了する直前にこのコマンドを発行すると、
全く同じ状態で後から再起動できる。
- ´Z´ :カラーマッピングの変更
- このキーを入力すると、???カレント」ウィンドウまたは全てのウィンドウの色を
変更する別のスクリーンに移る。
この対話的コマンドについての詳細は、3d.
カラーマッピングの話題を参照すること。
- *
- アスタリスク ('*')
が付いたコマンドは「セキュアモード」では使用できない。
また、これらのコマンドはレベル
1
のヘルプスクリーンに表示されない。
3b. サマリーエリアにおけるコマンド¶
サマリーエリアの対話的コマンドはフルスクリーンモードと別形式の表示モードの両方において 常に利用可能である。 これらは表示の先頭行に影響し、メッセージとプロンプトの位置を決定する。- ´l´ :負荷平均/uptime のトグル -- On/Off
- フルスクリーンモードで動作している場合は、
プログラム名
(エイリアスの可能性もある)
の行も含まれる。
また別形式の表示モードで動作している場合は、???カレント」ウィンドウ名も含まれる。
- ´m´ :メモリ/スワップ利用量のトグル -- On/Off
- このコマンドはサマリーエリアの
2 行に影響する。
- ´t´ :タスク/CPU 状態のトグル -- On/Off
- このコマンドは、'1'
トグルの状態と top
が本当の SMP で
動作しているか否かによって、サマリーエリアの
2 行以上に影響する。
- ´1´ :1 つに纏めた CPU 状態/個々の CPU 状態のトグル -- On/Off
- このコマンドは
't' コマンドで CPU
状態の部分をどのように表示するかに影響する。
このコマンドは元々は大規模並列な
SMP
マシンで使用するためにあるが、
SMP
環境にのみ限定されるわけではない。
3c. タスクエリアにおけるコマンド¶
タスクエリアの対話的コマンドはフルスクリーンモードにおいて 常に利用可能である。以下のコマンドもグローバルな 'B' (太字の無効) トグルの状態に影響を受ける。
- ´b´ :太字/反転のトグル
- このコマンドは
'x' と 'y'
トグルがどのように表示されるかに影響する。
さらにこのコマンドはこれらのトグルのうち
少なくとも 1 つが On
になっている時にのみ利用可能である。
- ´x´ :カラムのハイライトのトグル
- 現在のソートフィールドのハイライトを変更する。
ソートフィールドを常に視覚的に知らせる必要はたぶんない。
またパスが長くなってしまうので、ユーザーは常に
「カラムのハイライト」を
Off
にして実行するだろうと
top は仮定している。
- ´y´ :行のハイライトのトグル
- 「実行中」のタスクのハイライトを変更する。
このタスク状態についての更なる考察は、
2a.
フィールドとプロセス状態の説明の話題を参照すること。
- ´z´ :カラー/モノクロのトグル
- ???カレント」ウィンドウの色を、最も最近使われたカラー形式と、
白地に黒または黒地に白という古くからの形式で切り替える。
このコマンドはサマリーエリアとタスクエリアの
両方を変更するが、
´x', 'y', 'b'
トグルの状態には影響しない。
- ´c´ :コマンドライン/プログラム名のトグル
- このコマンドは「コマンド」カラムが
現在表示されているか否かによらず、受け付けられる。
後でコマンドフィールドが表示に含まれるようになると、
ユーザーが適用した変更はすぐに反映される。
- ´f´ と ´o´ : フィールド選択または 順序指定
- これらのキーを押すと、別のスクリーンが表示される。
このスクリーンでは、どのフィールドを表示するかと
フィールドの順序が変更できる。
これらの対話的コマンドについての更なる情報は、
2b.
カラムの選択と順序指定の話題を参照すること。
- ´S´ :累積時間モードのトグル
- 「累積モード」が
On
の場合、各プロセスはそのプロセス自身と
そのプロセスの死んだ子プロセスの
cpu
時間とともにリストされる。
- ´u´ :指定されたユーザーのみの表示
- 表示するユーザーの名前を入力するプロンプトが出される。
それ以降は、タスクウィンドウにはマッチするユーザー
ID
のみが表示される。
タスクが何も表示されなくなる場合もある。
- ´i´ :アイドルプロセスのトグル
- 全てのタスクまたはアクティブなタスクのみを表示する。
このトグルが Off
の場合、アイドルプロセスまたはゾンビプロセスは表示されない。
- ´n´ または ´#´ : 最大タスク数の設定
- 表示するタスク数を入力するプロンプトが出される。
ユーザーが指定した数以下で、
かつ利用可能なスクリーンの行数が使用される。
互換性のため、この top は以前の top で使われていた 多くのソートキーをサポートしている。 元来これは以前の top のユーザーへのサービスなので、 これらのコマンドはヘルプスクリーンには現れない 。
コマンド ソートフィールド サポート
A 開始時間 (非表示) No
M %MEM Yes
N PID Yes
P %CPU Yes
T TIME+ Yes
1) スクリーン幅が足りない。
2) 対話的コマンド 'f' が Off である。
- ´<´ :ソートフィールドを左へ移動
- ソートフィールドが表示されている最初のフィールドでない限り、
ソートカラムを左へ移動する。
- ´>´ :ソートフィールドを右へ移動
- ソートフィールドが表示されている最後のフィールドでない限り、
ソートカラムを右へ移動する。
現在のソートフィールドが表示されているか否かに関わらず、 以下の対話的コマンドは 常に受け付ける。
- ´F´ または ´ O´ :ソートフィールドの選択
- これらのキーは別のスクリーンを表示させる。
このスクリーンでは、どのフィールドをソートカラムとするかを変更できる。
- ´R´ :ソートフィールドの逆順/正順のトグル
- この対話的コマンドを使うと、「高い方から低い方」と「低い方から高い方」を
切り替えることができる。
注意: フィールドのソートには、カラムに表示されている値ではなく、 内部的な値を使っている。 よって、TTY と WCHAN フィールドは厳密な ASCII 照合順序 (collating sequence) には違反するかもしれない。
3d. カラーマッピング¶
対話的コマンド 'Z' を発行すると、別のスクリーンが表示される。 このスクリーンでは、top の表示に戻る前に、 ???カレント」ウィンドウのみまたは 4 つのウィンドウ全ての色を変更できる。4 つの大文字で対象を選択する。
8 つの数字で色を選択する。
通常のトグルが利用可能である
'B' :太字の無効/有効
'b' :実行中のタスクを「太字」/反転
'z' :カラー/モノクロ
その他のコマンドも利用可能である
'a'/'w' :適用し、次/前へ行く。
<Enter> :適用し、終了する。
'q' :現在の変更を破棄し、終了する。
4. 別形式の表示モード¶
4a. ウィンドウの概要¶
- フィールドグループ/ウィンドウ:
-
- カレントウィンドウ:
-
4b. ウィンドウにおけるコマンド¶
- ´-´ と ´_´ : ウィンドウの表示/非表示のトグル
- ´-'
キーは???カレント」ウィンドウのタスク表示を
On または Off
にする。 On
の場合、このタスクエリアは
'f' と 'o'
コマンドで確定した
最小限のカラムヘッダしか表示しない。
またこのタスクエリアは、ユーザーが
0
個以上のタスクに対して適用した
他のタスクエリアのオプション/トグルも反映する。
- * ´=´ と ´+´ :ウィンドウの均等化 (バランスの取り直し)
- ´='
キーは???カレント」ウィンドウのタスク表示を表示させる。
このキーは有効になっている
'i' (アイドルタスク) と
´n' (最大タスク数)
コマンドを無効にする。
- * ´A´ :別形式の表示モードのトグル
- このコマンドはフルスクリーンモードと別形式の表示モードを切り替える。
- * ´a´ と ´w´ :次のウィンドウを前方/後方へ進める
- これらのキーは???カレント」ウィンドウを変更する。
コマンドが送られるウィンドウを順番に変更する。
これらのキーは巡回する形式で動作するので、
どちらのキーを使っても希望する
???カレント」ウィンドウ
へ辿り着ける。
- * ´G´ :他のウィンドウ/フィールドグループの選択
- 1 から 4
まで数字を入力するプロンプトが出される。
この数字は???カレント」ウィンドウに設定するウィンドウ/フィールドグループを表す。
- ´g´ :ウィンドウ/フィールドグループ名の変更
- ???カレント」ウィンドウに適用する新しい名前を入力するプロンプトが出される。
ウィンドウ名が表示されている
('l' のトグルが On
になっている)
必要はない。
- *
- アスタリスク
('*')が付いた対話的コマンドは、別形式の表示モード以外でも使われる。
´=', 'A', 'G' 常に利用可能である。
´a', 'w' カラーマッピングのときと同じ動作をする。
5. ファイル¶
5a. システムの設定ファイル¶
このファイルが存在すると、どのバージョンの「ヘルプ」スクリーンが 通常のユーザーに表示されるかに影響を与える。 より重要なのは、top の実行中に通常のユーザーに許可されることを、 このファイルで制限できることである。 通常のユーザーは以下のコマンドを発行できる。k タスクを kill する。
r タスクを renice する。
d または s 遅延時間/スリープの間隔を変更する。
s # 1 行目: 「セキュア」モードのスイッチ
5.0 # 2 行目: 「遅延」間隔 (秒単位)
5b. 個人の設定ファイル¶
このファイルは '$HOME/.top に付けた名前' + 'rc' として書き出される。 対話的コマンド 'W' で、このファイルを作成または更新できる。グローバル # 1 行目: プログラム名/エイリアス、メモ
" # 2 行目: id,altscr,irixps,delay,curwin
ウィンドウ毎 # 行 a : ウィンドウ名,fieldscur
" # 行 b : winflags,sortindx,maxtasks
" # 行 c : summclr,msgsclr,headclr,taskclr
6. くだらないトリックのサンプル¶
これらの「トリック」の多くは、ユーザーが top の スケジューリングを向上させた場合に、最もうまく動作する。 ここでは top を nice 値 -10 で開始するため、 ユーザーが権限を持っていると仮定している。6a. カーネルのマジック¶
これらのくだらないトリックでは、top がフルスクリーンモードになっている必要がある。- -*-
- ユーザーインタフェース
(プロンプトからヘルプまで)
では、
意図的に遅延間隔が
1/10
秒までに制限されている。
しかしユーザーは希望する遅延時間を自由に設定できる。
Linux が top
に対して最も良いスケジューリングを行うのを見たいなら、
遅延時間を 0.09
秒以下にすればよい。
. スケジューリングを向上させ、遅延時間を短くする:
nice -n -10 top -d.09
. ソートされるカラムのハイライトを Off にし、
パスの長さを最小化する。
. 行の反転によるハイライトを On にして、強調する。
. いろいろなソートカラム (TIME/MEM がうまく動作する) と
正順・逆順のソートを試し、最もアクティブなプロセスが
ビューに入るようにする。
- -*-
- xterm
で「黒地に白」を使い、top
のタスクの色を黒に設定し、
タスクのハイライトを反転でなく太字になっていることを確認して欲しい。
そして遅延間隔を 0.3
秒程度に設定する。
- -*-
- 既存のリソースファイルを削除するか、新しいシンボリックリンクを作成する。
この新しいバージョンを起動し、'T'
(隠しキー 3c.
タスクエリアコマンド、
ソートの話題を参照すること)
を入力し、続いて 'W'
と 'q' を入力する。
最後に、プログラムを
-d0 (遅延時間 0)
で再度起動する。
6b. バウンドするウィンドウ¶
これらのくだらないトリックでは、top が別形式の表示モードになっている必要がある。- -*-
- 3 個または 4
個のタスク表示で表示されているときに、
最後のウィンドウ以外を選択し、アイドルプロセスを
Off にする。 ´i'
を適用しているかによって、いくつかのタスク表示がときどきバウンドし、
アコーディオンのようになる。
これは top
がスペースを確保するのに最善を尽くしているためである。
- -*-
- 各ウィンドウのサマリー行を別々に設定する:
メモリ使用量の表示なし・状態表示なし・何も表示しない・メッセージ行のみ。
そして 'a' または 'w'
を押し続けると、バウンドするウィンドウの別バージョン
--
跳ね上がるウインドウが見られる。
- -*-
- 4
つのウィンドウ全てを表示し、
各ウィンドウでアイドルプロセスの表示を
Off にする。
そうすると「非常にバウンドする」ゾーンに入るだろう。
6c. 大きな雛鳥のようなウィンドウ¶
このくだらないトリックでも別形式の表示モードが必要である。- -*-
- 4
つのウィンドウ全てを表示し、1:Def
が???カレント」ウィンドウになっているのを確認する。
そして他の全てのタスク表示が「巣から押し出される」まで、
ウィンドウサイズを大きくし続ける。
top は嘘をついているのか、ユーザーが強要した
真実を正直に言っているのか?
7. バグ¶
バグ報告は以下に送って欲しい:Albert D. Cahalan, <albert@users.sf.net>
8. 以前の top の履歴¶
オリジナルの top は、Branko Lankester <lankeste@fwi.uva.nl> の ps プログラムを元にして Roger Binns が書いた。9. 著者¶
この全く新しく拡張された top の置き換え版はJim / James C. Warner, <warnerjc@worldnet.att.net> によって書かれた。
Albert D. Cahalan, <albert@users.sf.net>
Craig Small, <csmall@small.dropbear.id.au>
10. 関連項目¶
free(1), ps(1), uptime(1), atop(1), slabtop(1), vmstat(8), w(1).September 2002 | Linux |