dpkg-scansources -
ソースインデックスファイルの作成
dpkg-scansources [
option...]
binary-dir
[
override-file [
path-prefix]]
> Sources
dpkg-scansources は、
.dsc
ファイルのために、指定された
binary-dir
を検索する。これは
Debian
ソースインデックスを生成し、標準出力に出力するために用いられる。
override-file
が指定された場合、結果として生成されるインデックスレコードのpriority
を設定するために用いられると共に、
.dsc
ファイルのメンテナフィールドを上書きする。ファイルは圧縮されていてもよい。このファイルの形式については、
deb-override(5)
を参照のこと。注意:
override
ファイルはソースパッケージではなく、バイナリパッケージによってインデックス化されるため、若干の問題が発生する。現在の実装では、ソースパッケージの
priority
を指定するために、
.dsc
ファイルによって生成されたすべてのバイナリパッケージの中でもっとも高い
priority
が用いられ、メンテナ情報を変更する際に、
.dsc
ファイルに最初に現れるバイナリパッケージの
override
エントリが用いられる。この実装は変更されるかもしれない。
path-prefix
が指定された場合、生成されたソースインデックスにおける
directory
フィールドの先頭に挿入される。これは通常
directory フィールドにDebian
アーカイブ階層トップからのパスを含めたい場合に使用する。
注記: apt(8)
を用いて生成された
Sources
ファイルにアクセスする場合は、恐らくファイルを
gzip(1) で圧縮する (Sources.gz
を生成する)
必要があるだろう。apt
はローカルアクセス (
file:// ソース)
以外、非圧縮の Sources
ファイルを無視する。
オプション¶
- -n, --no-sort
- インデックスレコードをソートしない。通常これはソースパッケージ名によってソートされる。
- -e, --extra-override file
- 追加の override
を確認するために、
file を調査する
(ファイルは圧縮されていてもよい)。ファイルの形式に関する詳細は、
deb-extra-override(5)
を参照のこと。
- -s, --source-override file
- file をソース override
ファイルとして使用する
(ファイルは圧縮されていてもよい)。デフォルトは
override ファイルの名前に
.src
を付加した名前が用いられる。
ソース override
ファイルの形式はバイナリ
override
ファイルとは異なり、空白文字で区切られた
2
つのフィールドのみからなる。1
番目のフィールドはソースパッケージ名であり、2
番目はセクション名である。慣習に従い、空白行とコメント行は無視される。あるパッケージが両方のファイルに現れた場合、セクションの設定においては、ソース
override
ファイルが優先される。
- --debug
- デバッグを有効にする
- --help
- 利用方法を表示して終了する。
- --version
- バージョン情報を表示して終了する。
関連項目¶
deb-override(5),
deb-extra-override(5),
dpkg-scanpackages(1).
翻訳者¶
高橋 基信 <monyo@monyo.com>. 喜瀬
浩 <kise@fuyuneko.jp>. 関戸 幸一
<sekido@mbox.kyoto-inet.or.jp>. 鍋谷 栄展
<nabe@debian.or.jp>. 倉澤 望
<nabetaro@debian.or.jp>. 石川 睦
<ishikawa@linux.or.jp>. 鵜飼 文敏
<ukai@debian.or.jp>. 中野 武雄
<nakano@apm.seikei.ac.jp>.
翻訳校正¶
Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>.