xcutsel -
カットバッファとセレクション間のデータ交換
xcutsel [
-toolkitoption ...] [-selection
selection]
[-cutbuffer
number]
xcutsel
プログラムを使うと、現在のセレクションをカットバッファに
コピーすることや、カットバッファの現在の内容を持つセレクションを作るこ
とができる。このプログラムは、セレクションをサポートしていないアプリケー
ションとサポートしているアプリケーションの橋渡しをする。
デフォルトでは、
xcutsel
は PRIMARY
という名前のセレクションと
CUT_BUFFER0
という名前のカットバッファを使用する。どちらの名前も、コマ
ンドラインオプションかリソースを使って上書きすることができる。
xcutsel
のウィンドウには以下のボタンが付いている:
- quit
- このボタンを押すと、xcutsel
は終了する。 xcutsel
が保持して
いる全てのセレクションは自動的に解放される。
- copy PRIMARY to 0
- このボタンを押すと、xcutsel
は現在のセレクションをカットバッファ
にコピーする。
- copy 0 to PRIMARY
- このボタンを押すと、xcutsel
はカットバッファの現在の内容をセレク
ションに変換する。
コマンド行オプションやリソースで選んだセレクションやカットバッファ
の名前は、ボタンのラベル名に反映される。
``copy 0 to PRIMARY''
をアクティブにすると、このボタンは
xcutsel
がセレクションの所有者である間はずっと反転した状態になる。これにより、
ユーザは現在のセレクションを所有しているクライアントを知ることができる。
セレクションの値は変化しない点に注意すること。つまり、カットバッファが
変更された後にその値が必要となった場合には、ユーザはコピーボタンを再び
アクティブにして、新しい値を取得しなければならない。
オプション¶
xcutsel には、標準の X
ツールキットコマンド行オプションに加えて、以下のオ
プションを指定することができる:
- -selection name
- このオプションは使用するセレクション名を指定する。デフォルト値は
PRIMARY
である。標準ツールキットオプションには
``-selectionTimeout''
という同じような名前のものがあるので、このオプションは
``-select'', ``-sel'', ``-s''
としか省略できない。
- -cutbuffer number
- このオプションは使用するカットバッファを指定する。デフォルト値はカットバッ
ファ0である。
X のデフォルト値¶
このプログラムは、標準の
X
ツールキットのリソース名とクラスに加えて、
以下のものを指定することができる:
- selection (class Selection)
- このリソースは使用するセレクション名を指定する。デフォルト値は
PRIMARY である。
- cutBuffer (class CutBuffer)
- このリソースは使用するカットバッファの番号を指定する。デフォルト値は0
である。
ウィジェット名¶
ラベルのユーザ設定を行う場合には、以下のインスタンス名を使うことができ
る。
- sel-cut (class Command)
- これは ``copy SELECTION to BUFFER''
ボタンである。
- cut-sel (class Command)
- これは ``copy BUFFER to SELECTION''
ボタンである。
- quit (class Command)
- これは ``quit''
ボタンである。
関連項目¶
X(7),
xclipboard(1),
xterm(1),
テキストウィジェットの文書、個別のクラ
イアントにおけるセレクション作成の方法
プログラムの実行中にセレクション名やカットバッファ番号を変更する方法が
ない。
Ralph R. Swick, DEC/MIT Project Athena