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NAN(3) Linux Programmer's Manual NAN(3)

名前

nan, nanf, nanl - 無効値 ('Not a Number') を返す

書式

#include <math.h>

double nan(const char *tagp);
float nanf(const char *tagp);
long double nanl(const char *tagp);

-lm でリンクする。

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

nan(), nanf(), nanl():

_ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L

説明

これらの関数は、SIGFPE シグナルなしの無効値 (NaN) を示す表現を返す (どの表現を使用するかは tagp で指定する)。SIGFPE シグナルなしの NaN をサポートしていない実装では 0 を返す。

nan("char-sequence") を呼び出すのは、以下と等価である。


strtod("NAN(char-sequence)", NULL);

同様に、 nanf() や nanl() を呼び出すのは、 strtof() や strtold() を呼ぶのと同じである。

引数 tagp の使い方は規定されていない。 IEEE 754 準拠のシステムでは、NaN にも複数の表現が存在し、 tagp はその選択に使用される。 他のシステムでは、何の意味もないかもしれない。

バージョン

これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

インターフェース 属性
nan(), nanf(), nanl() Thread safety MT-Safe locale

準拠

C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008. IEC 559 や推奨関数になっている IEEE 754/IEEE 854 の付録も参照すること。

関連項目

isnan(3), strtod(3), math_error(7)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

2016-03-15 GNU