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XSM(1) | General Commands Manual | XSM(1) |
名前¶
xsm - X セッションマネージャ書式¶
xsm [-display display] [-session sessionName] [-verbose]説明¶
xsm はセッションマネージャである。セッションとはアプリケーション のグループであり、それぞれのアプリケーションは固有の状態を持っている。 xsm を使うと、ユーザは任意のセッションを作ることができる。例えば、 「軽い」セッションや「開発」セッション、「X 端末」セッションを持つこと ができる。それぞれのセッションには固有のアプリケーションの組を持たせる ことができる。セッションにおいては、「チェックポイント」を行ってアプリ ケーションの状態を保存することや、「シャットダウン」を行って状態を保存 してセッションを終えることができる。再びシステムにログインしたときには、 特定のセッションを呼び出すことや、不要になったセッションを削除すること ができる。オプション¶
- -display display
- xsm が接続するディスプレイを指定する。
- -session sessionName
- xsm が呼び出すセッションをセッションメニューを使って指定する。
- -verbose
- デバッグ情報の出力を有効にする。
セットアップ¶
.xsession ファイル¶
xsm を使うときには、ユーザの .xsession ファイルを変更する 必要がある:.xsession で最後に実行するプログラムは xsm でなければなら ない。この設定では、ユーザが xsm を使ってセッションをシャットダ ウンをしたときにセッションが実際に終了する。 セッションマネージャの目的はセッションにログインしたときにクライアント を再起動することなので、一般的に .xsession ファイルから直接アプリケー ションを指定してはならない。その代わりに、アプリケーションはセッション 内で起動すべきである。しかし、アプリケーションによっては「セッション対 応」していないタイプのものもある点に注意すること。 xsm では、これ らのアプリケーションを手動でセッションに追加することができる(「 クラ イアントリスト」セクションを参照)。
SM_SAVE_DIR 環境変数¶
SM_SAVE_DIR 環境変数が定義されている場合、 xsm は全ての設定 ファイルをこのディレクトリに保存する。そうでない場合には、これらはユー ザのホームディレクトリに保存される。セッション対応のアプリケーションは チェックポイントファイルを SM_SAVE_DIR ディレクトリに保存するこ とが推奨されるが、ユーザはこのしきたりに依存すべきではない。デフォルトの起動アプリケーション¶
初めて xsm を起動したときには、起動するアプリケーションのリスト の位置を特定する必要がある。例えば、リストはウィンドウマネージャ、セッ ション管理プロキシ、xterm 等を含むことがある。 xsm は最初にユーザ のホームディレクトリの .xsmstartup ファイルを探す。このファイル が無ければ、 xsm はインストール時に設定された system.xsm ファ イルを探す。 xsmは、ユーザがセッションを立ち上げるときに「フェー ルセーフ」オプションを提供する点に注意すること。フェールセーフオプショ ンは、単に先に述べたデフォルトのアプリケーションをロードするだけである。 起動ファイルのそれぞれの行は、アプリケーションを起動するコマンドである。 サンプルの起動ファイルを以下に示す: <ファイル先頭>セッションの起動¶
xsm は起動のときに、ユーザが前にセッションを保存しているかどうか を最初にチェックする。保存されているセッションが無ければ、 xsm は デフォルトのアプリケーションのセット(「デフォルトの起動アプリケーショ ン」セクションで説明した)を起動する。少なくとも1つのセッションがある場 合には、セッションメニューが表示される。 [-session sessionName] オプションが指定されていれば、セッションメニュー経由で指定されたセッショ ンが読み込まれる。セッションメニュー¶
セッションメニューは、ユーザが選ぶことができるセッションのリストを示す。 ユーザは現在選択しているセッションをマウス操作や、キーボードの上下矢印 キーの操作で変更することができる。ロックされている(つまり、他のディス プレイで実行中の)セッションの読み込みや削除はできない点に注意すること。 セッションメニューからは、以下の操作を行うことができる:- Load Session
- このボタンを押すと、現在選択されているセッションが読み込まれる。代わり に、リターンキーを押しても現在選択されているセッションが読み込まれるし、 リストからセッションをダブルクリックしてもよい。
- Delete Session
- この操作は現在選択されているセッションを削除し、このセッションに関連す る全てのアプリケーションのチェックポイントファイルも削除する。ボタンを 押すと、操作を確認するためにもう一度ボタンを押すように問い合わせが行わ れる。
- Default/Fail Safe
- xsm はデフォルトのアプリケーションのセット(前述の「デフォルトの 起動アプリケーション」セクションで説明)を起動する。これは新しいセッショ ンを起動するときや、セッションの設定ファイルが壊れてユーザが「フェール セーフ」のセッションを起動する場合に便利である。
- Cancel
- このボタンを押すと、xsm は終了する。また、"Delete Session" をキャ ンセルするためにも使われる。
セッションの制御¶
読み込むセッションが決まった後、 xsm はメインウィンドウを出し、 セッションの一部となるアプリケーションを全て立ち上げる。セッションマネージャ のメインウィンドウのタイトルバーは、読み込まれたセッションの名前となる。 xsm のメインウィンドウでは以下の操作を行える:- Client List
- このボタンを押すと、現在のセッション内の全てのクライアントのリストを含
むウィンドウが現われる。それぞれのクライアントに対し、クライアントが動
作しているホストマシンが表示される。クライアントをセッションに追加・削
除すると、このリストには変更が反映される。ユーザは、これらのクライアン
トの再起動の方法を制御することができる(後述)。
- Session Log...
- Session Log ウィンドウはセッションに関する有用な情報を表示する。 例えばセッションが再起動されたときには、再起動のコマンド全てがログウィンドウ に表示される。
- Checkpoint
- チェックポイントを実行すると、セッション内の全てのアプリケーションに対
して状態を保存するよう指示が行われる。全てのアプリケーションが状態を完
全に保存できるわけではないが、少なくともセッションマネージャがアプリケー
ションの再起動に必要なコマンド(全てのコマンド行オプションも含む)を
受け取ることは保証されている。セッションに関係するウィンドウマネージャ
は、アプリケーションが同じウィンドウ構成で復帰することを保証すべきであ
る。
- Shutdown
- チェックポイントで指定できるオプションは全てシャットダウンでも使えるが、
これに加えてシャットダウンはセッションを終了させる。対話スタイルが
Errors または Any
ならば、ユーザはシャットダウンをキャンセ
ルすることができる点に注意すること。アプリケーションのいずれかが状態の
保存に失敗した場合にも、ユーザはシャットダウンをキャンセルすることがで
きる。
XSM のシグナルへの応答¶
xsm は、SIGTERM には次のオプションを使ってシャットダウンを行うこ とで応答する: 高速、対話処理無し、保存タイプはローカル。これにより、シ ステムがシャットダウンされるときに、ユーザのセッションが保存される。こ れはリモートからセッションのシャットダウンを行うときにも利用できる。プロキシ¶
全てのアプリケーションが X セッション管理プロトコルをサポートするよう に修正されていないため、「古い」クライアントがセッションマネージャと一 緒に動作できるようにするプロキシサービスが存在する。セッションに加わる アプリケーションをプロキシが見つけるためには、次の条件のいずれかが真で なければならない:リモートアプリケーション¶
リモートマシン上でアプリケーションを再起動するために、 xsm はリモー ト実行プロトコルを必要とする。現在のところ、 xsm は rstart プロトコルをサポートしている。リモートマシン X でアプリケーショ ンを再起動するためには、マシン X には rstart がインストー ルされていなければならない。将来は、他のリモート実行プロトコルがサポー トされるかもしれない。関連項目¶
smproxy(1), rstart(1)著者¶
Ralph Mor, X ConsortiumRelease 6.5 | X Version 11 |