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SCALBLN(3) Linux Programmer's Manual SCALBLN(3)

名前

scalbn, scalbnf, scalbnl, scalbln, scalblnf, scalblnl - 浮動小数点数に基数の整数乗を掛ける

書式

#include <math.h>
 
double scalbln(double x, long int exp);
 
float scalblnf(float x, long int exp);
 
long double scalblnl(long double x, long int exp);
 
double scalbn(double x, int exp);
 
float scalbnf(float x, int exp);
 
long double scalbnl(long double x, int exp);
 
-lm でリンクする。
 

glibc 向けの機能検査マクロの要件 ( feature_test_macros(7) 参照):
 
scalbln(), scalblnf(), scalblnl():
_XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L;
 
or cc -std=c99
 
scalbn(), scalbnf(), scalbnl():
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L;
 
or cc -std=c99

説明

これらの関数は最初の引き数 xFLT_RADIXexp 乗を掛ける ( FLT_RADIX はおそらく 2 である)。つまり、以下の式の値を返す。
x * FLT_RADIX ** exp
 
FLT_RADIX の定義は <float.h> をインクルードすることで得られる。

返り値

成功すると、これらの関数は x * FLT_RADIX ** exp を返す。
 
x が NaN の場合、NaN が返される。
 
x が正の無限大 (負の無限大) の場合、正の無限大 (負の無限大) が返される。
 
x が +0 (-0) の場合、+0 (-0) が返される。
 
結果がオーバーフローする場合、 範囲エラー (range error) が発生し、 各関数はそれぞれ HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。符号は x と同じになる。
 
結果がアンダーフローする場合、範囲エラーが発生し、 各関数は 0 を返す。符号は x と同じになる。

エラー

これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
範囲エラー (range error)、オーバーフローの場合
オーバーフロー浮動小数点例外 ( FE_OVERFLOW) が上がる。
範囲エラー (range error)、アンダーフローの場合
アンダーフロー浮動小数点例外 ( FE_UNDERFLOW) が上がる。
これらの関数は errno を設定しない。

バージョン

これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。

準拠

C99, POSIX.1-2001.

注意

これらの関数は、 scalb(3) に説明がある廃止予定の関数群とは二番目の 引き数の型が異なる。このページで説明する関数群は、二番目の引き数の型が 整数である。これに対して scalb(3) に説明がある関数群は、二番目の 引き数の型が double である。
 
FLT_RADIX が 2 の場合 (これが普通だが)、 その場合は scalbn() は ldexp(3) と等価である。

関連項目

ldexp(3), scalb(3)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.41 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2010-09-20