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OPENPTY(3) Linux Programmer's Manual OPENPTY(3)

名前

openpty, login_tty, forkpty - 端末ユーティリティ関数

書式

#include <pty.h>
 
int openpty(int *amaster, int *aslave, char *name, const struct termios *termp, const struct winsize *winp);
 
pid_t forkpty(int *amaster, char *name, const struct termios *termp, const struct winsize *winp);
 
#include <utmp.h>
 
int login_tty(int fd);
 
-lutil でリンクする。

説明

openpty() 関数は、使用可能な疑似端末 (pseudoterminal) を見つけて、 マスタとスレーブのファイル・ディスクリプタを amasteraslave に入れて返す。 name が NULL でない場合、スレーブのファイル名が name に返される。 termp が NULL でない場合、スレーブの端末パラメータは termp の値に設定される。 winp が NULL でない場合、スレーブのウインドウサイズは winp に設定される。
 
login_tty() 関数は、端末 fd にログインする準備をする ( fd は実際の端末デバイスでも、 openpty() で返される疑似端末のスレーブでもよい)。 具体的には、新しいセッションを作成し、 fd を呼び出し元のプロセスの制御端末とし、 呼び出し元の標準入力・標準出力・標準エラーのストリームを fd に設定した後、 fd をクローズする。
 
forkpty() 関数は openpty(), fork(2), login_tty() を組み合わせ、疑似端末を操作する新しいプロセスを生成する。 疑似端末のマスタ側のファイル・ディスクリプタは amaster に返され、 name が NULL でない場合には、スレーブのファイル名が name に返される。 termpwinp 引き数は、NULL でなければ、 疑似端末のスレーブ側の端末属性とウインドウサイズを決定する。

返り値

openpty(), login_tty(), forkpty() の呼び出しが成功しなかった場合、 -1 が返されて、 errno はエラーを示す値に設定される。 成功した場合、 openpty(), login_tty() および forkpty() の子プロセスは 0 を返し、 forkpty() の親プロセスは子プロセスのプロセス ID を返す。

エラー

以下の場合に openpty() は失敗する:
ENOENT
使用可能な端末がない。
ioctl(2)fd を呼び出し元のプロセスの制御端末に設定するのに失敗した場合、 login_tty() は失敗する。
openpty() または fork(2) のどちらかが失敗した場合、 forkpty() は失敗する。

準拠

これらは BSD の関数であり、libc5 と glibc2 に存在する。 POSIX での標準化はされていない。

注意

glibc 2.8 で、 openpty() と forkpty() の構造体へのポインタの引き数に const 修飾子が追加された。
 
2.0.92 より前のバージョンの glibc では、 openpty() は BSD 疑似端末ペアのファイル・ディスクリプタを返す。 2.0.92 以降の glibc では、 openpty() はまず Unix 98 疑似端末ペアをオープンしようとし、それに失敗した場合に BSD 疑似端末ペアのオープンへと移行する。

バグ

誰も name に対してどのくらい大きさを予約しておけばいいか分からない。 したがって、NULL でない name を引き数として openpty() や forkpty() を呼び出すのは安全であるとは言えない。

関連項目

fork(2), ttyname(3), pty(7)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.41 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2010-06-13 GNU