dpkg-trigger -
パッケージトリガユーティリティ
dpkg-trigger [
option...]
trigger-name
dpkg-trigger [
option...]
command
dpkg-trigger
は、トリガを明示的に有効化したり、
dpkg
の実行時に、トリガのサポートをチェックしたりするツールである。
これは、ファイルトリガや宣言された
有効化したトリガ制御ファイルのディレクティブが不十分であるような、複雑で条件付きの判定を行うような場合に、メンテナスクリプトによって使用される。また、これはテスト時やシステム管理者からも使用できる
(ただし、
dpkg-trigger
はトリガ自体を実行するものではないことに注意)。
トリガ名の文法が認識されなかった場合、
dpkg-trigger
はエラーとなる。
コマンド¶
- --check-supported
- 実行中の dpkg
がトリガをサポートしているかをチェックする
(通常これはpostinst
から呼び出される)。トリガを実行可能な
dpkg
が実行中の場合は、
0
が返却され、それ以外の場合は
1
が返却されるとともに、標準エラー出力にエラーメッセージが出力される。ただし、普通の使い方としては、単に
dpkg-trigger
を用いて使用したいトリガを有効化することが望ましい。
- -?, --help
- 利用方法を表示して終了する。
- --version
- バージョン情報を表示して終了する。
オプション¶
- --admindir=dir
- dpkg
データベースの位置を変更する。デフォルトの位置は
/var/lib/dpkg である。
- --by-package=package
- トリガを待機するパッケージ名
(通常メンテナスクリプトの
DPKG_MAINTSCRIPT_PACKAGE
環境変数を通じて
dpkg
によってスクリプトが含まれるパッケージ名に設定され、デフォルトでこの名前が用いられる)
を上書きする。
- --no-await
- このオプションは、呼び出し側のパッケージ
T (もしあれば)
が、このトリガの処理を待機する必要がないように設定する。これは、関連パッケージ
I が T
のトリガ処理待ちリストに追加されず、T
のステータスも変更されないことを意味する。I
のトリガ処理が完了していない場合であっても、T
はインストールされたと見なされる。
- --no-act
- テスト用、実際にはいかなる変更も行わない。
環境変数¶
- DPKG_ADMINDIR
- --admindir
オプションが設定されておらず、この変数が設定されている場合、この変数の値が
dpkg
データディレクトリとして用いられる。
関連項目¶
dpkg(1),
deb-triggers(5),
/usr/share/doc/dpkg-dev/triggers.txt.gz
翻訳者¶
高橋 基信 <monyo@monyo.com>. 喜瀬
浩 <kise@fuyuneko.jp>. 関戸 幸一
<sekido@mbox.kyoto-inet.or.jp>. 鍋谷 栄展
<nabe@debian.or.jp>. 倉澤 望
<nabetaro@debian.or.jp>. 石川 睦
<ishikawa@linux.or.jp>. 鵜飼 文敏
<ukai@debian.or.jp>. 中野 武雄
<nakano@apm.seikei.ac.jp>.
翻訳校正¶
Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>.