.\" dpkg manual page - deb(5) .\" .\" Copyright 息 1995 Raul Miller .\" Copyright 息 1996 Ian Jackson .\" Copyright 息 2000 Wichert Akkerman .\" Copyright 息 2006-2011 Guillem Jover .\" .\" This is free software; you can redistribute it and/or modify .\" it under the terms of the GNU General Public License as published by .\" the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or .\" (at your option) any later version. .\" .\" This is distributed in the hope that it will be useful, .\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the .\" GNU General Public License for more details. .\" .\" You should have received a copy of the GNU General Public License .\" along with this program. If not, see . . .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .TH deb 5 2012\-06\-16 "Debian Project" Debian .SH 名前 deb \- Debian バイナリパッケージ形式 .SH 書式 \fIfilename\fP\fB.deb\fP .SH 説明 \&\fB.deb\fP フォーマットは Debian バイナリパッケージのファイル形式であり、dpkg 0.93.76 以降で扱うことができる。dpkg 1.2.0 以降のすべてのバージョンと i386/ELF 1.1.1elf 以降のすべてのバージョンでは、デフォルトでこの形式が作成される。 .PP このマニュアルで説明する形式は Debian 0.93 から使用されている。古い形式の詳細については \fBdeb\-old\fP(5) を参照のこと。 .SH フォーマット このファイルは \fB!\fP というマジックナンバーを持つ \fBar\fP アーカイブである。一般的な \fBar\fP アーカイブ形式のみがサポートされているため長いファイル名はサポートされていないが、ファイル名が (本来許可されている 16 文字のうち) 15 文字以内の場合、末尾にスラッシュを付けることができる。ファイルサイズは、ASCII の 10 進数で 10 桁以内となっており、約 9536.74 MiB のメンバファイルを扱うことができる。 .PP 現在使用できる \fBtar\fP アーカイブの形式は、old\-style (v7) 形式、POSIX 以前の ustar 形式、GNU 形式のサブセット (新しい形式の長いパス名とリンク名のみ。dpkg 1.4.1.17 以降でサポート)、POSIX ustar 形式 (長いパス名については dpkg 1.15.0 以降でサポート) である。認識されないtar の typeflag はエラーとなる。 .PP アーカイブの 1 番目のファイルは \fBdebian\-binary\fP である。このファイルは、改行で区切られた何行かからなるが、本マニュアルページが書かれた時点では、形式のバージョン番号である \fB2.0\fP が書かれた 1 行のみが存在している。新しい形式のアーカイブを読み込むプログラムは、マイナーバージョン番号の増加や、新しい行の追加に対応すべきである。その際には、これらを無視すること。 .PP メジャーバージョン番号が変更されている場合は、互換性のない変更がされているとみなし、プログラムは停止すべきである。メジャーバージョンが変更されていない場合は、以下で説明するように、アーカイブに予期しないファイルが含まれていない限り (アーカイブ末尾に含まれる場合を除く)、プログラムは安全に実行を継続できる必要がある。 .PP 2 番目の必須ファイルは \fBcontrol.tar.gz\fP である。このファイルは、パッケージ制御情報が格納されたテキストファイルからなる gzip で圧縮された tar アーカイブである。\fBcontrol\fP ファイル (制御情報ファイル) は必須であり、中心となる制御情報が含まれる。アーカイブには、カレントディレクトリを意味する `\fB.\fP' のエントリがあってもよい。 .PP 3 番目となる最後の必須ファイルは \fBdata.tar\fP である。このファイルは、ファイルシステムツリーが格納された tar アーカイブである。ファイルは、gzip (拡張子 \fB.gz\fP)、xz (拡張子 \fB.xz\fP 、dpkg 1.15.6以降でサポート)、bzip2 (拡張子 \fB.bz2\fP、dpkg 1.10.24以降でサポート)、lzma (拡張子 \fB.lzma\fP、dpkg 1.13.25 以降でサポート) により圧縮される場合もあるが、非圧縮のまま (dpkg 1.10.24 以降でサポート) の場合もある。 .PP これらのファイルはこの通りの順序でアーカイブされていなければならない。現在の実装では、\fBdata.tar\fP より後に追加されているファイルを無視すべきである。将来的に追加のファイルが定義された場合は、(やむを得ない場合を除き) これら 3 つのファイルより後にアーカイブされることになるだろう。\fBdata.tar\fP の前に何らかのファイルを追加する必要が発生した際に、それらを古いプログラムから安全に無視させるには、アンダースコア `_' から始まる名前を付ければよい。 .PP 安全に無視させることのできない、アンダースコア以外の文字で始まる名前のファイルが \fBdata.tar\fP の前に追加されるかも知れないが、その場合は、(おそらく) メジャーバージョンアップとなるだろう。 .SH 関連項目 \fBdeb\-old\fP(5), \fBdpkg\-deb\fP(1), \fBdeb\-control\fP(5). .SH 翻訳者 高橋 基信 . 喜瀬 浩 . 関戸 幸一 . 鍋谷 栄展 . 倉澤 望 . 石川 睦 . 鵜飼 文敏 . 中野 武雄 . .SH 翻訳校正 Debian JP Documentation ML .