.\" This man page was written by Jeremy Phelps . .\" Notes added - aeb .\" .\" %%%LICENSE_START(FREELY_REDISTRIBUTABLE) .\" Redistribute and revise at will. .\" %%%LICENSE_END .\" .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2003 Akihiro MOTOKI .\" all rights reserved. .\" Translated Tue Jul 8 00:28:17 JST 2003 .\" by Akihiro MOTOKI .\" .TH PTS 4 2020\-08\-13 Linux "Linux Programmer's Manual" .SH 名前 ptmx, pts \- 擬似端末のマスタとスレーブ .SH 説明 ファイル \fI/dev/ptmx\fP (擬似端末多重デバイス; pseudoterminal multiplexer device) は、メジャーナンバー (major number) 5、 マイナーナンバー (minor number) 2 を持つキャラクターファイルであり、 通常、モードは 0666 で、所有権は root:root である。 このファイルは、擬似端末のマスタとスレーブのペアを作成するために使用される。 .PP プロセスが \fI/dev/ptmx\fP をオープンすると、そのプロセスには 擬似端末マスタ (pseudoterminal master) へのファイルディスクリプターが返され、 \fI/dev/pts\fP ディレクトリに擬似端末スレーブ (pseudoterminal slave) デバイスが作成される。 \fI/dev/ptmx\fP をオープンして得られるファイルディスクリプターはそれぞれ独立の擬似端末マスタであり、対応するスレーブを各々持つ。スレーブのパス名は、マスタのファイルディスクリプターを \fBptsname\fP(3) に渡すと知ることができる。 .PP 擬似端末スレーブをオープンする前に、必ず、マスタのファイルディスクリプターを 引数として \fBgrantpt\fP(3) と \fBunlockpt\fP(3) を呼び出さなければならない。 .PP 擬似端末のマスタとスレーブの両方がオープンされた後は、スレーブは、 プロセスに対して、実端末 (real terminal) と全く同じインターフェースを提供する。 .PP スレーブに書かれたデータはマスタファイルディスクリプターに対する入力として扱われ、 マスタに書かれたデータはスレーブに対する入力として扱われる。 .PP 実例をあげると、擬似端末は \fBxterm\fP(1) のような端末エミュレータを実装するのに使用されている。 端末エミュレータでは、擬似端末のマスタから読み込まれたデータは、 アプリケーションにとって実端末のデータと全く同じもののように見える。 また、 \fBsshd\fP(8) のようなリモートログイン用のプログラムの実装では、 擬似端末マスタから読み込まれたデータは、ネットワークを経由して、 端末や端末エミュレータに接続されているクライアントプログラムに送信される。 .PP 擬似端末は、 (\fBsu\fP(1) や \fBpasswd\fP(1) のような) 通常はパイプからの入力を拒否するプログラムに、 入力を送信するためにも使用できる。 .SH ファイル \fI/dev/ptmx\fP, \fI/dev/pts/*\fP .SH 注意 (UNIX 98 pseudoterminal naming と呼ばれる) 上記の機能の Linux でのサポートは、通常 \fI/dev/pts\fP にマウントされるはずの \fIdevpts\fP ファイルシステムを通して実現されている、 .SH 関連項目 \fBgetpt\fP(3), \fBgrantpt\fP(3), \fBptsname\fP(3), \fBunlockpt\fP(3), \fBpty\fP(7) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は \%https://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。