.\" Copyright 1998 Andries E. Brouwer (aeb@cwi.nl) .\" Copyright 2007 Karel Zak .\" .\" May be distributed under the GNU General Public License .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2001-2020 Yuichi SATO .\" all rights reserved. .\" Translated Sat Feb 17 04:25:09 JST 2001 .\" by Yuichi SATO .\" Updated & Modified (util-linux 2.35.2) Fri Aug 14 11:16:48 JST 2020 .\" by Yuichi SATO .\" .TH BLOCKDEV 8 "August 2010" util\-linux "System Administration" .SH 名前 blockdev \- コマンドラインからブロックデバイスの ioctl を呼び出す .SH 書式 \fBblockdev\fP [\fB\-q\fP] [\fB\-v\fP] \fIcommand\fP [\fIcommand\fP\&...\&] \fIdevice\fP [\fIdevice\fP\&...\&] .br \fBblockdev\fP \fB\-\-report\fP [\fIdevice\fP\&...\&] .br \fBblockdev\fP \-h\fB|\fP\-V .SH 説明 \fBblockdev\fP ユーティリティを使えば、コマンドラインからブロックデバイスの ioctl を呼び出すことができる。 .SH オプション .IP \fB\-q\fP 寡黙モード。 .IP \fB\-v\fP 饒舌モード。 .IP \fB\-\-report\fP 指定したデバイスの情報を表示する。複数のデバイスを指定することもできる。 何も指定しない場合は、/proc/partitions に記載されているすべてのデバイスが表示される。パーティションの開始セクタ (StartSec) は 512\-byte セクタによる表示である。 .IP "\fB\-h\fP, \fB\-\-help\fP" ヘルプテキストを表示して、終了する。 .IP "\fB\-V\fP, \fB\-\-version\fP" バージョンを表示して、終了する。 .SH コマンド デバイスもコマンドも複数指定できる。 .IP \fB\-\-flushbufs\fP バッファをフラッシュする。 .IP \fB\-\-getalignoff\fP アラインメントオフセット (alignment offset) を取得する。 .IP \fB\-\-getbsz\fP ブロックサイズをバイト単位で表示する。このサイズが示しているのは、デバイスのトポロジーではない。 これは、カーネルによって内部的に使用されるサイズであり、マウント時に (たとえば) ファイルシステムドライバによって変更されることもある。 .RS .IP "[\fB訳注\fP]" 8 デバイスのトポロジーというのは、デバイス固有の物理セクタサイズ、論理セクタサイズ、最小 I/O サイズなどのこと。特に、物理セクタサイズ。 .RE .IP \fB\-\-getdiscardzeroes\fP discard zeroes サポートの状態を取得する。 .IP \fB\-\-getfra\fP ファイルシステムの先読み (readahead) の大きさを 512\-byte セクタ単位で取得する。 .IP \fB\-\-getiomin\fP 最小 I/O サイズを取得する。 .IP \fB\-\-getioopt\fP 最適 I/O サイズを取得する。 .IP \fB\-\-getmaxsect\fP 1 リクエストあたりの最大セクタ数を取得する。 .IP \fB\-\-getpbsz\fP 物理ブロック (セクタ) サイズを取得する。 .IP \fB\-\-getra\fP 先読みの大きさを (512\-byte セクタ単位で) 表示する。 .IP \fB\-\-getro\fP 読み込み専用か否かを検出する。デバイスが読み込み専用ならば 1 を、 さもなければ 0 を表示する。 .IP \fB\-\-getsize64\fP デバイスのサイズをバイト単位で表示する。 .IP \fB\-\-getsize\fP デバイスのサイズをセクタ単位で表示する (32 ビットまでしか対応していない!)。これは非推奨であり、\-\-getsz オプションを使った方がよい。 .IP \fB\-\-getss\fP 論理セクタサイズをバイト単位で表示する。通常は 512 バイトである。 .IP \fB\-\-getsz\fP デバイスのサイズを 512\-byte セクタ単位で取得する。 .IP \fB\-\-rereadpt\fP パーティションテーブルの再読み込みを行う。 .IP "\fB\-\-setbsz\fP \fIbytes\fP" ブロックサイズを設定する。なお、このブロックサイズは、 ブロックデバイスをオープンしている現在のファイルディスクリプターに限定されたものである。 そのため、ブロックサイズの変更は blockdev がデバイスをオープンしている間だけ続き、blockdev が終了すると失われる。 .IP "\fB\-\-setfra\fP \fIsectors\fP" ファイルシステムの先読みの大きさを設定する (2.6 カーネルの \-\-setra と同様)。 .IP "\fB\-\-setra\fP \fIsectors\fP" 先読みの大きさを (512\-byte セクタ単位で) 設定する。 .IP \fB\-\-setro\fP 読み込み専用に設定する。 デバイスへの現在のアクティブなアクセスは、この変更の影響を受けないかもしれない。 たとえば、既に読み書きモードでマウントされているファイルシステムは、影響を受けない。 変更は再マウント後に適用される。 .IP \fB\-\-setrw\fP 読み書き可に設定する。 .SH 作者 blockdev を書いたのは Andries E.\& Brouwer であり、それを Karel Zak が書き直した。 .SH 入手方法 この blockdev コマンドは、util\-linux パッケージの一部であり、 https://www.kernel.org/pub/linux/utils/util\-linux/ から入手できる。