.\" This page is originally in the SysVinit package. .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2002 NAKANO Takeo all rights reserved. .\" Translated Sat 28 Sep 2002 by NAKANO Takeo .\" .TH SULOGIN 8 "11 Sep 2000" "" "Linux System Administrator's Manual" .SH 名前 sulogin \- シングルユーザログイン .SH 書式 .B sulogin .RB [ " -e " ] .RB [ " -p " ] .RB [ " -t timeout " ] .RB [ " tty-device " ] .SH 説明 .I sulogin は、システムがシングルユーザモードに入ったときに .RI ( inittab (5) のエントリを通して) .BR init (8) から起動される。 .B init は LILO などのブートモニタから .B -b フラグを与えられたときにも .I sulogin を起動しようとする。 .PP ユーザには以下のようなプロンプトが出される。 .RS .sp .nf Give root password for system maintenance .br (or type Control-D for normal startup): .fi .RE .PP .I sulogin は現在の端末か、またはコマンドラインから指定されたデバイス (たいてい .BR /dev/console ) に接続する。 .PP .B -p オプションが与えられると、シングルユーザのシェルは、 .I argv[0] の最初の文字にダッシュ `-' を付けたかたちで起動される。 これによって、ほとんどのシェルはログインシェルとして動作する。 デフォルトではこれは行われないので、シェルは起動時に .B /etc/profile や .B $HOME/.profile を読み込まない。 .PP ユーザがシングルユーザシェルを終了した後、 あるいはプロンプトに対して Control-d を押した (シェルを起動しなかった) 後には、 システムは (動作を継続して) デフォルトのランレベルにブートする。 .SH 環境変数 .I sulogin は環境変数 .B SUSHELL または .B sushell を探し、起動するシェルを決定しようとする。 これらの環境変数が設定されていないと、 /etc/passwd に書かれている root のシェルを 起動しようとする。 これにも失敗すると、 .B /bin/sh を起動する。 .PP この機能は、init の .B -b オプションと一緒に用いると非常に便利である。 システムをシングルユーザモードで起動し、 ルートファイルシステムを read/write でマウントし、 静的にリンクされた特殊な「フェイルセーフ」シェルを使うには、 次のようにする (この例は LILO のブートプロンプトに与えることができる)。 .RS .sp .nf boot: linux -b rw sushell=/sbin/sash .fi .RE .SH 探索方法 .I sulogin は、まず通常の方法を用いて root のパスワードをチェックする。 .B -e オプションが指定されると、 .I sulogin は以下のファイルを調べて root のパスワードを見つけようとする。 これらが壊れていたり、存在しない場合は、 最後の手段として、 root のパスワードを訊ねないままシェルのプロンプトを表示してしまう。 .RS .sp .nf /etc/passwd, .br /etc/shadow (存在する場合) .fi .SH 著者 Miquel van Smoorenburg .SH 関連項目 .BR init (8), .BR inittab (5)