.\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Japanese version copyright (c) 1999 Tatsuo SEKINE .\" all rights reserved .\" .\" Translated on Fri Dec 24 13:57:00 JST 1999 .\" by Tatsuo SEKINE .\" Modified on Thu Feb 10 15:40:00 JST 1999 .\" by Takeyasu Wakabayashi .\" Updated and Modified on Tue Mar 13 01:39:48 JST 2001 .\" by Yuichi SATO .\" Updated and Modified on Sun Mar 7 23:08:25 JST 2004 .\" by Yuichi SATO .\" .TH lspci 8 "04 January 2003" pciutils\-2.1.11 "Linux PCI Utilities" .IX lspci .SH 名前 lspci \- 全ての PCI デバイスを表示する .SH 書式 \fBlspci\fP [\fBoptions\fP] .SH 説明 \fBlspci\fP はシステムの全ての PCI バスと、そこにつながっている全てのデバイスに関する 情報を表示するユーティリティである。 もし、PCI デバイスのドライバ、または \fIlspci\fP 自身についてのバグを報告するなら、 "lspci \-vvx" の出力を含めるようにして欲しい。 .SH オプション .TP \fB\-v\fP \fIlspci\fP の出力を詳細にして、全てのデバイスに関して詳しい情報を表示する。 .TP \fB\-vv\fP \fIlspci\fP の出力をより詳細にし、さらに多くの情報 (PCI デバイスが渡す情報の本当に全て) を表示する。 これらのデータの正確な意味は、このマニュアルページでは説明しない。 詳しく知りたければ \fB/usr/include/pci.h\fP または、PCIの規格を参照せよ。 .TP \fB\-n\fP PCI ID データベースを調べる代わりに、 PCI ベンダとデバイスコードを数字で表示する。 .TP \fB\-x\fP (標準のヘッダである) PCI 設定空間 (PCI configuration space) の 先頭 64 バイトの 16 進ダンプを表示する。 ドライバまたは \fIlspci\fP 自身のデバッグに有用である。 .TP \fB\-xxx\fP PCI 設定空間の全ての 16 進ダンプを表示する。 これは root のみが利用できる。 何故ならば、幾つかの PCI デバイスは 設定空間の未定義部分を読み込もうとすると \fBクラッシュ\fP するからである (この動作は多分 PCI 標準には違反しないが、少なくとも恐ろしく間抜けではある)。 .TP \fB\-b\fP バスから見た表示をする。 カーネルから見える IRQ とアドレスの代わりに、 カードと PCI バスから見える IRQ とアドレスを全て表示する。 .TP \fB\-t\fP 全てのバス・ブリッジ・デバイスと、それらの間の接続を含む図を木構造で表示する。 .TP \fB\-s [[]:][][.[]]\fP 指定されたバス (bus)・スロット (slot)・機能 (func) のデバイスのみを表示する。 デバイスの指定の各要素は省略可能で、また "*" は「任意の値」を意味する。 全ての数値は 16 進数で入力する。 例えば、"0:" はバス 0 の全てのデバイスを、 "0" は全てのバスのデバイス 0 で全ての機能を意味し、 "0.3" は全てのバスのデバイス 0 で 3 番目の機能を選択し、 ".4" は各デバイスの 4 番目の機能を表示する。 .TP \fB\-d []:[]\fP 指定されたベンダ ID とデバイス ID を持つデバイスのみを表示する。 両 ID とも 16 進で与えられる。省略も可能である。 また、「任意の値」を意味する "*" を指定することも可能である。 .TP \fB\-i \fP \fB\fP を /usr/share/pci.ids の代わりの PCI ID データベースとして用いる。 .TP \fB\-p \fP \fB\fP を /proc/bus/pci の代わりに、PCI バスの情報を持つディレクトリとして用いる。 .TP \fB\-m\fP スクリプトで簡単にパースできるように、 機械可読形式で PCI デバイスのデータをダンプする (通常のフォーマットと、詳細なフォーマットとの両方がサポートされている)。 .TP \fB\-M\fP バスマッピングモード (bus mapping mode) で起動する。 これは設定に失敗したブリッジの後にあるものを含めて、 全てのデバイスを見つけるために広範囲にスキャンする。 これはデバッグのみを意図していることに注意すること。 これはマシンをクラッシュさせるかもしれない (バグのあるデバイスの場合のみではあるが、不幸にもそれは存在する) ので、 root のみが使える。 ハードウェアに直接は触らないような PCI のアクセス方法において、 \-M を使うことは意味がない。 何故ならば、(lspci のモジュール関連バグを除けば) 実行結果は 通常の表示モードと同じだからである。 .TP \fB\-\-version\fP \fIlspci\fP のバージョンを表示する。このオプションは、単独で使用すべきである。 .SH "PCILIB のオプション" PCI utilities は PCI カードとやりとりするために PCILIB (PCI 設定空間にアクセスするための機能を提供する、プラットフォームに依存せず移植性の高いライブラリ) を用いている。以下のオプションは、ライブラリのパラメータ、特にどのアクセス方法が使われるか、を制御する。デフォルトでは、 PCILIB はアクセス方法で可能なもののうち最初のものを用い、デバッグ情報を何も表示しない。各々のスイッチには、そのスイッチに対応しているハードウェア/ソフトウェアの設定リストが付随する。 .TP \fB\-P \fP /proc/bus/pci の代わりに、 \fB\fP を使った Linux /proc/bus/pci スタイルの設定でアクセスを行わせる。 (Linux 2.1 またはそれ以降でのみ有効) .TP \fB\-H1\fP インテル設定メカニズム 1 (Intel configuration mechanism 1) を使って、 ハードウェアに直接アクセスする。(i386 及びその互換でのみ有効) .TP \fB\-H2\fP インテル設定メカニズム 2 (Intel configuration mechanism 2) を使って、 ハードウェアに直接アクセスする。 警告: この方法では各バスの最初の 16 デバイスしか扱えず、 多くの場合殆んど信頼できない。(i386 及びその互換でのみ有効) .TP \fB\-S\fP PCI アクセスシステムコールを使う。(Alpha/Linux と UltraSparc でのみ有効) .TP \fB\-F \fP lspci \-x の実行結果を格納しているファイルから、全ての情報を取り出す。 ユーザーから提供されたバグ報告の解析に役立つ。 なぜならば、さらなるダンプをユーザーに要求することなく、 ハードウェアの設定をあなたの好きなやり方で表示することができる。 (全てのシステムで有効) .TP \fB\-G\fP ライブラリのデバッグレベルを上げる。(全てのシステムで有効) .SH ファイル .TP \fB/usr/share/pci.ids\fP 既知の PCI ID (ベンダ・デバイス・クラス・サブクラス) のリスト。 .TP \fB/proc/bus/pci\fP 2.1.82 以降の Linux カーネルで提供される PCI バス設定空間へのインタフェース。 バスごとのディレクトリには、カードごとの設定空間を表すファイルがあり、 さらに \fIdevices\fP ファイルは全ての PCI デバイスのリストを表す。 .SH 関連項目 \fBsetpci\fP(8), \fBupdate\-pciids\fP(8) .SH 作者 Linux PCI Utilities は Martin Mares によって保守されている。