.\" Copyright 1993 Giorgio Ciucci .\" .\" %%%LICENSE_START(VERBATIM) .\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this .\" manual provided the copyright notice and this permission notice are .\" preserved on all copies. .\" .\" Permission is granted to copy and distribute modified versions of this .\" manual under the conditions for verbatim copying, provided that the .\" entire resulting derived work is distributed under the terms of a .\" permission notice identical to this one. .\" .\" Since the Linux kernel and libraries are constantly changing, this .\" manual page may be incorrect or out-of-date. The author(s) assume no .\" responsibility for errors or omissions, or for damages resulting from .\" the use of the information contained herein. The author(s) may not .\" have taken the same level of care in the production of this manual, .\" which is licensed free of charge, as they might when working .\" professionally. .\" .\" Formatted or processed versions of this manual, if unaccompanied by .\" the source, must acknowledge the copyright and authors of this work. .\" %%%LICENSE_END .\" .\" Added correction due to Nick Duffek , aeb, 960426 .\" Modified Wed Nov 6 04:00:31 1996 by Eric S. Raymond .\" Modified, 8 Jan 2003, Michael Kerrisk, .\" Removed EIDRM from errors - that can't happen... .\" Modified, 27 May 2004, Michael Kerrisk .\" Added notes on capability requirements .\" Modified, 11 Nov 2004, Michael Kerrisk .\" Language and formatting clean-ups .\" Added notes on /proc files .\" .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya .\" all rights reserved. .\" Translated 1997-02-23, HANATAKA Shinya .\" Modified 2003-07-03, Akihiro MOTOKI .\" Updated 2005-03-04, Akihiro MOTOKI .\" Updated 2013-05-01, Akihiro MOTOKI .\" .TH MSGGET 2 2014\-04\-30 Linux "Linux Programmer's Manual" .SH 名前 msgget \- System V メッセージキュー識別子を取得する .SH 書式 .nf \fB#include \fP \fB#include \fP \fB#include \fP \fBint msgget(key_t \fP\fIkey\fP\fB, int \fP\fImsgflg\fP\fB);\fP .fi .SH 説明 \fBmsgget\fP() システムコールは \fIkey\fP 引き数の値に対応する System\ V メッセージキューの識別子を返す。 \fIkey\fP の値が \fBIPC_PRIVATE\fP の場合、または \fIkey\fP が \fBIPC_PRIVATE\fP でなくても、 \fIkey\fP に対応するメッセージキューが存在せず、 \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP が指定されている場合、 新しいメッセージキューが作成される。 .PP \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP と \fBIPC_EXCL\fP の両方が指定された場合、 \fIkey\fP に対応するメッセージキューが既に存在すると、 \fBmsgget\fP() は失敗し、 \fIerrno\fP に \fBEEXIST\fP が設定される。 (これは \fBopen\fP(2) に \fBO_CREAT | O_EXCL\fP を指定した場合の動作と同じである) .PP メッセージキューの作成時に、 \fImsgflg\fP 引き数の下位 9 ビットは、 そのメッセージキューのアクセス許可の定義として使用される。 これらの許可ビットは \fBopen\fP(2) の引き数 \fImode\fP と同じ形式で同じ意味である。 や \fBcreat\fP(2) システムコールのアクセス許可パラメーターと同じ形式で、同じ意味を持つ。 (但し、実行 (execute) 許可は使用されない。) .PP 新規のメッセージキューを作成する際、 \fBmsgget\fP() システムコールはメッセージキューのデータ構造体 \fImsqid_ds\fP を以下のように初期化する (\fImsqid_ds\fP については \fBmsgctl\fP(2) を参照): .IP \fImsg_perm.cuid\fP と \fImsg_perm.uid\fP に呼び出し元プロセスの実効 (effective) ユーザーID を設定する。 .IP \fImsg_perm.cgid\fP と \fImsg_perm.gid\fP に呼び出し元プロセスの実効 (effective) グループID を設定する。 .IP \fImsg_perm.mode\fP の下位 9 ビットは \fImsgflg\fP の下位 9 ビットを設定する。 .IP \fImsg_qnum\fP, \fImsg_lspid\fP, \fImsg_lrpid\fP, \fImsg_stime\fP, \fImsg_rtime\fP に 0 を設定される。 .IP \fImsg_ctime\fP に現在の時刻を設定する。 .IP \fImsg_qbytes\fP に、システムで決められたメッセージキューの最大サイズ \fBMSGMNB\fP を設定する。 .PP メッセージキューがすでに存在する場合は、アクセス許可の検査と、 破棄 (destruction) マークがないかの確認が行われる。 .SH 返り値 成功した場合、返り値はメッセージキュー識別子 (非負の整数) となる。 失敗した場合は \-1 が返され、 \fIerrno\fP にそのエラーが示される。 .SH エラー 失敗した場合、 \fIerrno\fP に以下の値のいずれか一つが設定される: .TP \fBEACCES\fP \fIkey\fP に対応するメッセージキューは存在するが、 呼び出し元プロセスはそのキューに対するアクセス許可がなく、 \fBCAP_IPC_OWNER\fP ケーパビリティも持っていない。 .TP \fBEEXIST\fP \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP と \fBIPC_EXCL\fP が指定されたが、 \fIkey\fP に対応するメッセージキューがすでに存在する。 .TP \fBENOENT\fP \fIkey\fP に対応するメッセージキューが存在せず、 \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP が指定されていなかった。 .TP \fBENOMEM\fP メッセージキューを作成しようとしたが、新しいデータ構造体を作成 するのに十分なメモリーがシステムに存在しない。 .TP \fBENOSPC\fP メッセージキューを作成しようとしたが、作成すると システム全体のメッセージキュー数の最大値 (\fBMSGMNI\fP) を超えてしまう。 .SH 準拠 SVr4, POSIX.1\-2001. .SH 注意 .\" Like Linux, the FreeBSD man pages still document .\" the inclusion of these header files. Linux や POSIX の全てのバージョンでは、 \fI\fP と \fI\fP のインクルードは必要ない。しかしながら、いくつかの古い実装ではこれらのヘッダーファイルのインクルードが必要であり、 SVID でもこれらのインクルードをするように記載されている。このような古いシステムへの移植性を意図したアプリケーションではこれらのファイルをインクルードする必要があるかもしれない。 \fBIPC_PRIVATE\fP はフラグではなく、 \fIkey_t\fP 型である。 この特別な値が \fIkey\fP として使用された場合、 \fBmsgget\fP() システムコールは \fImsgflg\fP の下位 9 ビット以外の全てを無視して (成功した場合は) 新しいメッセージキューを作成する。 .PP \fBmsgget\fP() システムコールに影響を及ぼすメッセージキューの資源の システムとしての制限を以下に示す: .TP \fBMSGMNI\fP システム全体のメッセージキュー数の上限値: 方針依存 (Linux では、この制限値は \fI/proc/sys/kernel/msgmni\fP 経由で参照したり、変更したりできる)。 .SS "Linux での注意" Linux 2.3.20 までは、削除が予定されているメッセージキューに対して \fBmsgget\fP() を行うと \fBEIDRM\fP がエラーとして返されるようになっていた。 .SH バグ \fBIPC_PRIVATE\fP という名前を選んだのはおそらく失敗であろう。 \fBIPC_NEW\fP の方がより明確にその機能を表しているだろう。 .SH 関連項目 \fBmsgctl\fP(2), \fBmsgrcv\fP(2), \fBmsgsnd\fP(2), \fBftok\fP(3), \fBcapabilities\fP(7), \fBmq_overview\fP(7), \fBsvipc\fP(7) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。