.\" Copyright (c) 1990, 1991 The Regents of the University of California. .\" All rights reserved. .\" .\" This code is derived from software contributed to Berkeley by .\" Chris Torek and the American National Standards Committee X3, .\" on Information Processing Systems. .\" .\" %%%LICENSE_START(BSD_4_CLAUSE_UCB) .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. 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C11 specifies this flag ファイルを排他的にオープンする (\fBopen\fP(2) の \fBO_EXCL\fP フラグと同様)。 ファイルがすでに存在する場合、 \fBfopen\fP() は失敗し、 \fIerrno\fP に \fBEEXIST\fP がセットされる。 このフラグは \fBfdopen\fP() では無視される。 .PP 上記の文字に加えて、 \fBfopen\fP() と \fBfreopen\fP() では \fImode\fP に 以下の書式を 指定することができる。 \fB ,ccs=\fP\fIstring\fP 指定された \fIstring\fP は、符号化文字集合の名前と解釈され、 ストリームではワイド文字のストリームとして扱われる。 内部変換関数で入出力時に文字集合 \fIstring\fP との変換が行われる。 書式 \fB,ccs=\fP\fIstring\fP が指定されない場合は、 ストリームをワイド文字のストリームとして扱うかは 最初のファイル操作時に決定される。 最初のファイル操作がワイド文字操作であった場合は、 そのストリームはワイド文字のストリームとして扱われ、 符号化文字集合との変換を行う関数が読み込まれる。 .SH バグ .\" FIXME . http://sourceware.org/bugzilla/show_bug.cgi?id=12685 \fImode\fP の個々のフラグ文字 ("ccs" 指定の前の文字) を解釈する際に、 glibc の \fBfopen\fP() と \fBfreopen\fP() の実装では、 \fImode\fP の確認を最大 7 文字しか行わないという制限がある (バージョン 2.14 より前の glibc では最大 6 文字だが、 6 文字では "rb+cmxe" などの指定を行うには不十分であった)。 \fBfdopen\fP() の現在の実装では最大 5 文字の \fImode\fP しか解釈されない。 .SH 関連項目 \fBopen\fP(2), \fBfclose\fP(3), \fBfileno\fP(3), \fBfmemopen\fP(3), \fBfopencookie\fP(3) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。