- stretch 10.2.5
DH_INSTALLMAN(1) | Debhelper | DH_INSTALLMAN(1) |
名前¶
dh_installman - パッケージビルドディレクトリ以下に man ページをインストールする書式¶
dh_installman [debhelper options] [manpage ...]説明¶
dh_installman は、パッケージビルドディレクトリ内の正しい位置に man ページをインストールするd ebhelper プログラムです。パッケージにどんな man ページが入っているかを指定すると、各 man ページに記載されている .TH や .Dt 行にある章番号に基づき man ページをどこにインストールすれば良いかを見つけ出します。書式どおりの正しい .TH や .Dt があれば、その man ページは正しいディレクトリに、正しい名前でインストールされます (これは、例えば 3perlで あれば、適切なサブセクションに対する man ページとして扱われ、man3 以下にインストールされ、.3perl という拡張子が与えられるという事も含みます)。もし、.TH や .Dt が間違っていたり、あるいはなかったりした場合、プログラムはインストールしようとしている man ページのファイルの拡張子から、間違った判断をする可能性があります。このコマンドは翻訳された man ページについても、.ll.8 や .ll_LL.8 の拡張子に持つファイルを探す事により、あるいは、--language を指定することによって扱います。
dh_installman が間違った章番号や、間違った拡張子をつけて man ページをインストールするように見えるときがあります。これは、man ページが間違った章番号を .TH や .Dt 行に列挙しているのが原因です。この場合、man ページを編集して、章番号を正しくすれば、dh_installman は意図どおりに動作するようになります。.TH 章についての詳細は man(7) を参照ください。さらに、.Dt 章については、mdoc(7) を参照ください。また、dh_installman が /usr/share/man/pl/man1/ のようなディレクトリへ man ページをインストールしてしまう場合があります。これは、パッケージにF <foo.pl> のような名前を持つファイルがあり、dh_installman がこれをポーランド語への翻訳済み man ページと勘違いする時となります。この動作を避けるには、--language=C を利用してください。
dh_installman は、man ページをインストールした後に、処理を行ったパッケージ内の一時ディレクトリ以下にある全 man ページを対象に、.so リンクを含むかどうかを確認します。もし存在するようであれば、その man ページ本体をシンボリックリンクへ変更します。
また、dh_installman は man コマンドを使って、man ページの文字コードを推定し、UTF-8 に変換します。この推定作業は失敗に終わる事があるので、文字コード宣言文を使って検出されるべき文字コードの情報を上書きできます。詳細については manconv(1) を参照ください。
ファイル¶
- debian/package.manpages
- インストールされるべき man ページを列挙したものです。
オプション¶
- -A, --all
- 全パッケージに対して、コマンドラインパラメータに指定されたファイルを全てインストールします。
- --language=ll
- 処理予定の man ページがどんな言語で記載されているかをこちらのオプションを使って指定します。
- manpage ...
- 最初に処理するパッケージにこれらの man ページをインストールします (あるいは、-A が指定された場合は、全パッケージにインストールを行います)
付記¶
本プログラムの昔のバージョンのプログラムである dh_installmanpages(1) を未だに利用しているパッケージが存在します。また、dh_installmanpages(1) は未だに debhelper に梱包されています。しかしながら、このプログラムは、非直感的で統一されていないインターフェースの為に、すでに廃止となっています。代わりに本プログラムを使ってください。参照¶
debhelper(7)このプログラムは debhelper の一部です。
作者¶
Joey Hess <joeyh@debian.org>2017-01-25 | 10.2.5 |