.\" Automatically generated by Pod::Man 4.07 (Pod::Simple 3.32) .\" .\" Standard preamble: .\" ======================================================================== .de Sp \" Vertical space (when we can't use .PP) .if t .sp .5v .if n .sp .. .de Vb \" Begin verbatim text .ft CW .nf .ne \\$1 .. .de Ve \" End verbatim text .ft R .fi .. .\" Set up some character translations and predefined strings. \*(-- will .\" give an unbreakable dash, \*(PI will give pi, \*(L" will give a left .\" double quote, and \*(R" will give a right double quote. \*(C+ will .\" give a nicer C++. Capital omega is used to do unbreakable dashes and .\" therefore won't be available. \*(C` and \*(C' expand to `' in nroff, .\" nothing in troff, for use with C<>. .tr \(*W- .ds C+ C\v'-.1v'\h'-1p'\s-2+\h'-1p'+\s0\v'.1v'\h'-1p' .ie n \{\ . ds -- \(*W- . ds PI pi . if (\n(.H=4u)&(1m=24u) .ds -- \(*W\h'-12u'\(*W\h'-12u'-\" diablo 10 pitch . if (\n(.H=4u)&(1m=20u) .ds -- \(*W\h'-12u'\(*W\h'-8u'-\" diablo 12 pitch . ds L" "" . ds R" "" . ds C` "" . ds C' "" 'br\} .el\{\ . ds -- \|\(em\| . ds PI \(*p . ds L" `` . ds R" '' . ds C` . ds C' 'br\} .\" .\" Escape single quotes in literal strings from groff's Unicode transform. .ie \n(.g .ds Aq \(aq .el .ds Aq ' .\" .\" If the F register is >0, we'll generate index entries on stderr for .\" titles (.TH), headers (.SH), subsections (.SS), items (.Ip), and index .\" entries marked with X<> in POD. Of course, you'll have to process the .\" output yourself in some meaningful fashion. .\" .\" Avoid warning from groff about undefined register 'F'. .de IX .. .if !\nF .nr F 0 .if \nF>0 \{\ . de IX . tm Index:\\$1\t\\n%\t"\\$2" .. . if !\nF==2 \{\ . nr % 0 . nr F 2 . \} .\} .\" ======================================================================== .\" .IX Title "DH_INSTALL 1" .TH DH_INSTALL 1 "2017-01-25" "10.2.5" "Debhelper" .\" For nroff, turn off justification. Always turn off hyphenation; it makes .\" way too many mistakes in technical documents. .if n .ad l .nh .SH "名前" .IX Header "名前" dh_install \- パッケージビルドディレクトリにファイルをインストールする .SH "書式" .IX Header "書式" \&\fBdh_install\fR [\fB\-X\fR\fIitem\fR] [\fB\-\-autodest\fR] [\fB\-\-sourcedir=\fR\fIdir\fR] [\fIdebhelper options\fR] [\fIfile|dir\fR ... \fIdestdir\fR] .SH "説明" .IX Header "説明" \&\fBdh_install\fR はパッケージビルドディレクトリにファイルをインストールする debhelper プログラムです。なお、沢山の \&\fBdh_install\fR\fI*\fR コマンドは、文章や例、あるいは man ページ等のファイルの種類に応じたインストールを担います。こちらのコマンドは、特定の処理を行う為に各々専用の処理を持っていますので、可能な限り、これらのファイルをインストールするときには、\fBdh_install\fR\fI*\fR コマンドを使ってください。なお、\fBdh_install\fR は、ファイルにあわせた特別な処理が不要なファイルをインストールする時に使うと良いでしょう。\fBdh_install\fR は、以前存在した \&\fBdh_movefiles\fR コマンドを置き換えるコマンドです。 .PP このプログラムは2つの用途で利用されます。1つ目は、単に1つ2つのファイルについて開発元 (upstream) の Makefile がインストールをしようとしない時、\fBdh_install\fR を使ってこれらのファイルを目的の場所へ移動できます。2つ目としては、複数のバイナリパッケージをビルドするような大きなパッケージの元で利用する場合であり、開発元 (upstream) の Makefile により、\fIdebian/tmp\fR へ一旦インストールしてから、\fBdh_install\fR を使って適切なパッケージビルドディレクトリへディレクトリとファイルをコピーするのに使うというものです。 .PP debhelper の互換性レベル 7 から、 \fBdh_install\fR はファイルをカレントディレクトリで見つけられなければ (あるいは \&\fB\-\-sourcedir\fR オプションを使って指定したディレクトリの中を探してファイルが見けられなければ) 、自動的に \fIdebian/tmp\fR を探しにいくようになりました .SH "ファイル" .IX Header "ファイル" .IP "debian/\fIpackage\fR.install" 4 .IX Item "debian/package.install" 各々のパッケージにインストールすべきファイルと、これらファイルがインストールされるべきディレクトリを列挙します。フォーマットとしては、一連の行から成り、1つの行には、最初に1つもしくは複数のインストールしたいファイルを書き、行の最後の部分には、インストールされる先のディレクトリ名を書いていきます。ファイルの名前 (あるいはディレクトリの名前) について、インストールしたい側はカレントディレクトリからの相対パスで、また、インストールされる側のディレクトリの場合はパッケージビルドディレクトリからの相対パスで記載する必要があります。インストールする側のファイル名にはワイルドカードを使う事ができます (この機能は互換性レベルv3以上で利用可能です)。 .Sp 明示的にインストール先を記述せず、ただ1つのファイル名もしくはワイルドカードパターンを指定した行を列挙した場合は、\-\-autodest オプションが使われた時同様に \fBdh_install\fR は自動的に利用されるインストール先を推測します。 .IP "debian/not\-installed" 4 .IX Item "debian/not-installed" List the files that are deliberately not installed in \fIany\fR binary package. Paths listed in this file are (\fIonly\fR) ignored by the check done via \fB\-\-list\-missing\fR (or \fB\-\-fail\-missing\fR). However, it is \fBnot\fR a method to exclude files from being installed. Please use \fB\-\-exclude\fR for that. .Sp dh_install は、このファイル内でワイルドカードを\fB展開しない\fR点に注意して下さい。 .SH "オプション" .IX Header "オプション" .IP "\fB\-\-list\-missing\fR" 4 .IX Item "--list-missing" このオプションにより、\fBdh_install\fR はインストールするファイル群を記録し、そして最後にソースディレクトリにあるファイルの一覧と比較します。もし、ソースファイル中のファイル (もしくはシンボリックリンク) でインストールされていないものが発見されると、警告を標準エラー出力に表示します。 .Sp このオプションは大きなパッケージをつくろうとしていたり、開発元 (upstream) の新しいリリースにて新たに増えたファイルをインストールし忘れないようにする時に便利です。 .Sp \&\fB\-X\fR オプションで除外したファイルは警告対象から除外される事にご注意ください。 .IP "\fB\-\-fail\-missing\fR" 4 .IX Item "--fail-missing" このオプションは \fB\-\-list\-missing\fR と同じようなものですが、ファイルがインストールされていないものがあるのを発見すると、そのファイルを列挙して教えてくれるだけでなく、終了コードとして 0 以外を返して処理を失敗します。 .IP "\fB\-X\fR\fIitem\fR, \fB\-\-exclude=\fR\fIitem\fR" 4 .IX Item "-Xitem, --exclude=item" \&\fIitem\fR をファイル名の一部として含んでいるファイルをインストール候補から除外します。 .IP "\fB\-\-sourcedir=\fR\fIdir\fR" 4 .IX Item "--sourcedir=dir" インストールするファイルを指定されたディレクトリ内で探します。 .Sp このオプションは、\fBdh_auto_\fR\fI*\fR にあるような \fB\-\-sourcedirectory\fR とは異なる事に注意が必要です。このコマンドではあまりこのオプションは利用する機会がありません。というのも \fBdh_install\fR は互換性レベル v7 以上では自動的に \fIdebian/tmp\fR へファイルを探しに行く為です。 .IP "\fB\-\-autodest\fR" 4 .IX Item "--autodest" Guess as the destination directory to install things to. If this is specified, you should not list destination directories in \&\fIdebian/package.install\fR files or on the command line. Instead, \&\fBdh_install\fR will guess as follows: .Sp まず、インストール元のファイル名の先頭から \fIdebian/tmp\fR の文字列 (あるいは指定されていればソースディレクトリ名) を取り除きます。ファイル名が残っていれば、これをディレクトリ名としてその中にインストールします。つまり、ソースディレクトリとして \&\fIdebian/tmp/usr/bin\fR が与えられると、ファイルのコピー先のディレクトリは \fIdebian/package/usr/\fR となります。ファイル名が \fIdebian/tmp/etc/passwd\fR であれば、\fIdebian/package/etc/\fR へ行われます。 .IP "\fIfile|dir\fR ... \fIdestdir\fR" 4 .IX Item "file|dir ... destdir" インストールするファイル (またはディレクトリ) と、どこへインストールするかについて列挙します。ファイルは \fIdh_install\fR が処理する最初のパッケージへインストールされます。 .SH "制限事項" .IX Header "制限事項" \&\fBdh_install\fR はファイルやディレクトリをリネームできません。パッケージビルドツリー内のどこへでも望む場所へ、既に付けられた名前でそれらをインストールすることだけが可能です。 .PP ですが、リネームは互換性レベル 9 以上で \fBdh-exec\fR を使うことで実現できます。\fBdh-exec\fR を使う debian/\fIpackage\fR.install ファイルの例は以下のようになります: .PP .Vb 2 \& #!/usr/bin/dh\-exec \& debian/default.conf => /etc/my\-package/start.conf .Ve .PP 以下の 3 点に留意して下さい: .IP "\(bu" 4 パッケージは互換性レベル 9 以降を使う必要があります (\fIdebhelper\fR\|(7) 参照) .IP "\(bu" 4 パッケージは dh-exec へのビルド依存が必要になります。 .IP "\(bu" 4 install ファイルは実行可能になっている必要があります。 .SH "参照" .IX Header "参照" \&\fIdebhelper\fR\|(7) .PP このプログラムは debhelper の一部です。 .SH "作者" .IX Header "作者" Joey Hess