'\" t
.\" ** The above line should force tbl to be a preprocessor **
.\" Man page for man
.\"
.\" Copyright (C) 1994, 1995, Graeme W. Wilford. (Wilf.)
.\" Copyright (C) 2001, 2002, 2003, 2006, 2007, 2008 Colin Watson.
.\"
.\" You may distribute under the terms of the GNU General Public
.\" License as specified in the file COPYING that comes with the
.\" man-db distribution.
.\"
.\" Sat Oct 29 13:09:31 GMT 1994  Wilf. (G.Wilford@ee.surrey.ac.uk)
.\"
.pc ""
.\"*******************************************************************
.\"
.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
.\"
.\"*******************************************************************
.TH MAN 1 2019-01-05 2.8.5 マニュアルページユーティリティー
.SH 名前
man \- オンラインマニュアルのインターフェース
.SH 書式
.\" The general command line
.\" The apropos command line
\fBman\fP [\|\fB\-C\fP \fIfile\fP\|] [\|\fB\-d\fP\|] [\|\fB\-D\fP\|]
[\|\fB\-\-warnings\fP\|[\|=\fIwarnings\fP\|]\|] [\|\fB\-R\fP \fIencoding\fP\|] [\|\fB\-L\fP
\fIlocale\fP\|] [\|\fB\-m\fP \fIsystem\fP\|[\|,.\|.\|.\|]\|] [\|\fB\-M\fP \fIpath\fP\|]
[\|\fB\-S\fP \fIlist\fP\|] [\|\fB\-e\fP \fIextension\fP\|] [\|\fB\-i\fP\||\|\fB\-I\fP\|]
[\|\fB\-\-regex\fP\||\|\fB\-\-wildcard\fP\|] [\|\fB\-\-names\-only\fP\|] [\|\fB\-a\fP\|]
[\|\fB\-u\fP\|] [\|\fB\-\-no\-subpages\fP\|] [\|\fB\-P\fP \fIpager\fP\|] [\|\fB\-r\fP
\fIprompt\fP\|] [\|\fB\-7\fP\|] [\|\fB\-E\fP \fIencoding\fP\|] [\|\fB\-\-no\-hyphenation\fP\|]
[\|\fB\-\-no\-justification\fP\|] [\|\fB\-p\fP \fIstring\fP\|] [\|\fB\-t\fP\|]
[\|\fB\-T\fP\|[\|\fIdevice\fP\|]\|] [\|\fB\-H\fP\|[\|\fIbrowser\fP\|]\|]
[\|\fB\-X\fP\|[\|\fIdpi\fP\|]\|] [\|\fB\-Z\fP\|] [\|[\|\fIsection\fP\|]
\fIpage\fP[.\|\fIsection\fP\|]\ \|.\|.\|.\|]\ .\|.\|.\&
.br
.\" The --global-apropos command line
\fBman\fP \fB\-k\fP [\|\fIapropos\fP \fIoptions\fP\|] \fIregexp\fP \&.\|.\|.\&
.br
.\" The whatis command line
\fBman\fP \fB\-K\fP [\|\fB\-w\fP\||\|\fB\-W\fP\|] [\|\fB\-S\fP \fIlist\fP\|]
[\|\fB\-i\fP\||\|\fB\-I\fP\|] [\|\fB\-\-regex\fP\|] [\|\fIsection\fP\|] \fIterm\fP\ .\|.\|.\&
.br
.\" The --local command line
\fBman\fP \fB\-f\fP [\|\fIwhatis\fP \fIoptions\fP\|] \fIpage\fP \&.\|.\|.\&
.br
.\" The --where/--where-cat command line
\fBman\fP \fB\-l\fP [\|\fB\-C\fP \fIfile\fP\|] [\|\fB\-d\fP\|] [\|\fB\-D\fP\|]
[\|\fB\-\-warnings\fP\|[\|=\fIwarnings\fP\|]\|] [\|\fB\-R\fP \fIencoding\fP\|] [\|\fB\-L\fP
\fIlocale\fP\|] [\|\fB\-P\fP \fIpager\fP\|] [\|\fB\-r\fP \fIprompt\fP\|] [\|\fB\-7\fP\|] [\|\fB\-E\fP
\fIencoding\fP\|] [\|\fB\-p\fP \fIstring\fP\|] [\|\fB\-t\fP\|]
[\|\fB\-T\fP\|[\|\fIdevice\fP\|]\|] [\|\fB\-H\fP\|[\|\fIbrowser\fP\|]\|]
[\|\fB\-X\fP\|[\|\fIdpi\fP\|]\|] [\|\fB\-Z\fP\|] \fIfile\fP \&.\|.\|.\&
.br
.\" The --catman command line
\fBman\fP \fB\-w\fP\||\|\fB\-W\fP [\|\fB\-C\fP \fIfile\fP\|] [\|\fB\-d\fP\|] [\|\fB\-D\fP\|] \fIpage\fP
\&.\|.\|.\&
.br
.\" --help and --version
\fBman\fP \fB\-c\fP [\|\fB\-C\fP \fIfile\fP\|] [\|\fB\-d\fP\|] [\|\fB\-D\fP\|] \fIpage\fP
\&.\|.\|.\&
.br
\fBman\fP [\|\fB\-?V\fP\|]
.SH 説明
\fBman\fP is the system's manual pager.  Each \fIpage\fP argument given to
\fBman\fP is normally the name of a program, utility or function.  The
\fImanual page\fP associated with each of these arguments is then found and
displayed.  A \fIsection\fP, if provided, will direct \fBman\fP to look only in
that \fIsection\fP of the manual.  The default action is to search in all of
the available \fIsections\fP following a pre\-defined order ("1 n l 8 3 2 3posix 3pm 3perl 3am 5 4 9 6 7" by
default, unless overridden by the \fBSECTION\fP directive in
\fI/etc/manpath.config\fP), and to show only the first \fIpage\fP found, even if
\fIpage\fP exists in several \fIsections\fP.

次の表はマニュアルの \fIsection\fP 番号およびその \fIsection\fP に含まれるページの種類を示します。

.TS
tab (@);
l lx.
1@T{
実行プログラムまたはシェルコマンド
T}
2@T{
システムコール (カーネルが提供する関数)
T}
3@T{
ライブラリー呼び出し (プログラムライブラリーに含まれる関数)
T}
4@T{
Special files (usually found in \fI/dev\/\fP)
T}
5@T{
ファイルの書式と慣習 (例: \fI/etc/passwd\fP)
T}
6@T{
ゲーム
T}
7@T{
Miscellaneous (including macro packages and conventions),
e.g.\& \fBman\fP(7), \fBgroff\fP(7)
T}
8@T{
システム管理コマンド (通常は root 用)
T}
9@T{
カーネルルーチン [\|非標準\|]
T}
.TE

マニュアルページ \fIpage\fP は複数の節で構成されます。

慣習として、 \fB説明\fP \fB(NAME)\fP、 \fB書式\fP \fB(SYNOPSIS)\fP、 \fB設定\fP \fB(CONFIGURATION)\fP、 \fB説明\fP
\fB(DESCRIPTION)\fP、 \fBオプション\fP \fB(OPTIONS)\fP、 \fB終了ステータス\fP \fB(EXIT\ STATUS)\fP、
\fB戻り値\fP \fB(RETURN\ VALUE)\fP、 \fBエラー\fP \fB(ERRORS)\fP、 \fB環境変数\fP \fB(ENVIRONMENT)\fP、
\fBファイル\fP \fB(FILES)\fP、 \fBバージョン\fP \fB(VERSIONS)\fP、 \fB準拠\fP \fB(CONFORMING\ TO)\fP、 \fB備考\fP
\fB(NOTES)\fP、 \fBバグ\fP \fB(BUGS)\fP、\fB例\fP \fB(EXAMPLE)\fP、 \fB著者\fP \fB(AUTHORS)\fP、および
\fB関連項目\fP \fB(SEE\ ALSO)\fPという名前の節が含まれます。

\fB書式\fP の節では次の表記が使用されます。他の節でも同様にすることを推奨します。

.TS
tab (@);
l lx.
\fB太字\ (bold)\fP@T{
表示されている通りに入力します。
T}
\fIイタリック体・斜体(italic)\fP@T{
適切な引数に置換します。
T}
[\|\fB\-abc\fP\|]@T{
[ ] 内の引数はオプションです。
T}
\fB\-a\|\fP|\|\fB\-b\fP@T{
| で区切られたオプションは同時に指定できません。
T}
\fIargument\fP .\|.\|.@T{
\fIargument\fP は繰り返し指定できます。
T}
[\|\fIexpression\fP\|] .\|.\|.@T{
[ ] 内の \fIexpression\fP\ 全体は繰り返し指定できます。
T}
.TE

厳密な印字は出力デバイスに依存して変わります。例えば、端末内で man
を実行した時はイタリック体が使用出来ないため、下線または色が付けられたテキストを代わりに使用します。

コマンドまたは関数の書式はすべての利用可能なパターンを網羅しているべきです。排他的な起動方法に関しては、このマニュアルページの \fB書式\fP
節のように、分けて表示することを推奨します。
.SH 例
.TP  \w'man\ 'u
\fBman\fP\fI\ ls\fP
\fI項目\fP (プログラム) \fIls\fP のマニュアルページを表示します。
.TP 
\fBman \fP\fIman\fP.\fI7\fP
Display the manual page for macro package \fIman\fP from section \fI7\fP.
.TP 
\fBman\ \-a\fP\fI\ intro\fP
マニュアル内に含まれるすべての利用可能な \fIintro\fP マニュアルページを連続して表示します。連続表示の途中でやめたり、スキップすることもできます。
.TP 
\fBman \-t \fP\fIalias \fP|\fI lpr \-Pps\fP
`\fIalias\fP' で参照できるマニュアルページ (通常はシェルのマニュアルページ) をデフォルトの \fBtroff\fP または \fBgroff\fP
形式に整形し、 \fIps\fP という名前のプリンターにパイプを通して渡します。 \fBgroff\fP のデフォルト出力形式は通常 PostScript です。
\fBman \-\-help\fP で \fB\-t\fP オプションに割り当てられている処理系 (プログラム) が分かります。
.TP 
\fBman \-l \-T\fP\fIdvi ./foo.1x.gz\fP\fB > \fP\fI./foo.1x.dvi\fP
このコマンドは nroff 形式のマニュアルページのソース \fI./foo.1x.gz\fP を伸長し、 \fBdevice independent
(dvi)\fP ファイルに整形します。 \fB\-T\fP フラグはページャーを使用せずに \fB標準出力\fP に出力するため、リダイレクトが必要です。出力は
\fBxdvi\fP のようなプログラムで閲覧するか、 \fBdvips\fP のようなプログラムで更に Postscript に変換します。
.TP 
\fBman\ \-k\fP\fI\ printf\fP
キーワード \fIprintf\fP をマニュアルページ名と要約文の中から正規表現として検索します。一致するすべてのマニュアルページが表示されます。
\fBapropos\fP\fI\ printf\fP と同様です。
.TP 
\fBman\ \-f\fP\fI\ smail\fP
\fIsmail\fP によって参照されるマニュアルページを検索し、見つかったページの要約を表示します。 \fBwhatis\fP\fI\ smail\fP
と同様です。
.SH 概要
利用者が可能な限り柔軟に利用できるようにするため、 \fBman\fP
には多数のオプションがあります。検索パス、セクションの順番、出力処理系、および他の動作を変更することができます。操作方法については次で説明します。

さまざまな環境変数によって \fBman\fP の動作が決まります。すべてに適用される変数 $\fBMANOPT\fP を、コマンドライン書式の文字列
(ただし、オプションの引数として使用する文字列にスペースが使用されている場合はバックスペースを前に置いてエスケープする必要があります)
で指定することができます。 \fBman\fP は $\fBMANOPT\fP
をコマンドラインの前に解釈します。引数が必要なオプションはコマンドラインで同じオプションを使用することで上書きできます。 $\fBMANOPT\fP
による設定をリセットする場合は、 \fB\-D\fP をコマンドラインオプションの最初に指定します。これにより man は $\fBMANOPT\fP
で指定されているオプションを、たとえそれが有効であったとしても、「忘れる」ことができます。

\fBman\-db\fP
パッケージのマニュアルページャーユーティリティーは\fBインデックス型\fPデータベースキャッシュを広範囲で使用しています。これらのキャッシュには各マニュアルページがファイルシステム上のどこに位置しているか、および
\fIwhatis\fP (一行で書かれているマニュアルページの短い要約文) が何であるか、等の情報が含まれます。これにより、 \fBman\fP
は、適切なマニュアルページを毎回探さなければいけなかった時よりも、素早く動作します。 \fB\-u\fP オプションを指定した場合、 \fBman\fP
はキャッシュの一貫性を確実なものとします。よって、伝統的な \fIwhatis\fP
テキスト型データベースでは手動で実行する必要があった更新処理が不要になります。

.\"`User' manual page hierarchies will have
.\".B index
.\"caches created `on the fly'.
ある特定のマニュアルページ階層に\fBインデックス型\fPデータベースである \fBmandb\fP が無い場合、 \fBman\fP
は、階層内すべてを検索する必要があったとしても、要求されたマニュアルページを探します。 \fBwhatis\fP または \fBapropos\fP
が\fBインデックス型\fPデータベースの検索に失敗した場合、代わりに伝統的な \fIwhatis\fP データベースから情報を抽出しようとします。

マニュアルユーティリティーは圧縮された nroff ソースファイルをサポートします。デフォルトでは \fB.Z\fP、 \fB.z\fP、および \fB.gz\fP
接尾辞をサポートします。どのような圧縮形式の接尾辞も取り扱えますが、情報はコンパイル時に指定しなければいけません。デフォルトでは生成された整形済みページも
\fBgzip\fP で圧縮されます。 \fI/usr/share/man\fP または \fI/usr/X11R6/man\fP
のような「大域」マニュアルページ階層には、それぞれ整形済みページ階層があるかもしれません。伝統的には整形済みページはマニュアルページと同じ階層下に保存されていました。しかし\fBファイルシステム階層標準
(File Hierarchy Standard, FHS)\fP の指定などの理由で、それ以外の場所に保存する方が良いです。この詳細に関しては
\fBmanpath\fP(5) を参照してください。なぜこのようなことを行うかに関しては、標準を参照してください。

このパッケージでは国際化サポートが使用できます。\fIlocale\fP 関数を使用して、 (システム上で利用できれば)
母語のマニュアルページにアクセス可能です。国際化サポートを有効にするためには、 $\fBLC_MESSAGES\fP、 $\fBLANG\fP
または他のシステム依存環境変数に言語ロケールを設定する必要があります。通常は \fBPOSIX 1003.1\fP で規定されている次の書式です。

.\"
.\" Need a \c to make sure we don't get a space where we don't want one
.\"
<\fIlanguage\fP>[\|\fB_\fP<\fIterritory\fP>\|[\|\fB.\fP<\fIcharacter\-set\fP>\|[\|\fB,\fP<\fIversion\fP>\|]\|]\|]

設定している\fIロケール\fPで目的のページが利用可能な場合は、標準 (通常はアメリカ英語) ページの代わりに表示されます。

国際化メッセージカタログ機能もこのパッケージではサポートされいます。メッセージカタログが利用可能な場合は、マニュアルページと同じ方法で有効にすることができます。利用している母語のマニュアルページやメッセージカタログがこのパッケージで利用できず、翻訳を提供しようと考えている場合、翻訳を調整している管理者に連絡してください。

このマニュアルページャーで利用可能な機能および拡張の情報に関しては、パッケージで提供されている文書を参照してください。
.SH デフォルトの値と動作
\fBman\fP は目的のマニュアルページを\fIインデックス型\fPデータベース内で検索します。 \fB\-u\fP
オプションが指定されている場合、データベースがファイルシステムの状態を正しく反映していることを確実にするための一貫性検査が行われます。このオプションが常に指定されている場合、一般的には、一度キャッシュを作成した後は、キャッシュが破損しない限り
\fBmandb\fP
を実行する必要はありません。しかしながら、キャッシュ一貫性検査を行うと、多数のマニュアルページがインストールされている場合にはシステムが遅くなるため、デフォルトでは無効になっています。このため、システム管理者はデータベースキャッシュを最新状態に保つために毎週
\fBmandb\fP を実行しているかもしれません。古いキャッシュによって発生する問題を防止するため、 \fBman\fP
はキャッシュの検索に失敗した場合、まるでキャッシュが存在しなかったかのように、ファイル全体を検索します。

一度マニュアルページの位置が確定すると、対応する「整形済み」マニュアルページが存在するかどうか、および、それが nroff
ファイルより新しいかどうかの確認が行われます。新しい整形済みマニュアルページが存在した場合、整形済みマニュアルページを、 (通常は)
伸長して、ページャーを使用して表示します。ページャーは多くの方法で指定できますが、指定が無い場合はデフォルト (詳細は \fB\-P\fP オプションを参照)
のものが使用されます。整形済みマニュアルページが無いか、 nroff ファイルより古い場合、 nroff
ファイルがさまざまなフィルタープログラムを通してすぐに表示されます。

整形済みファイルを作成した場合、 (対応する整形済みマニュアルページ用ディレクトリーが存在して適切なアクセス権限があれば) \fBman\fP
は整形済ファイルをバックグラウンドで圧縮して保存します。

The filters are deciphered by a number of means.  Firstly, the command line
option \fB\-p\fP or the environment variable $\fBMANROFFSEQ\fP is interrogated.  If
\fB\-p\fP was not used and the environment variable was not set, the initial
line of the nroff file is parsed for a preprocessor string.  To contain a
valid preprocessor string, the first line must resemble

\&\fB'\e"\fP <\fBstring\fP>

\fBstring\fP は後で説明しているオプション \fB\-p\fP の文字の組み合わせです。

フィルター情報としてこれらの方法のいずれも使用されていない場合、デフォルト値が使用されます。

.\" ********************************************************************
整形パイプラインはフィルターとメインの整形ツール (\fBnroff\fP 、または [\fBtg\fP]\fBroff\fP に \fB\-t\fP オプションを指定したもの)
で構成され、実行されます。他のものとしてマニュアルページ階層のルートに実行ファイル \fImandb_nfmt\fP (または \fImandb_tfmt\fP)
が存在した場合、\fImandb_nfmt\fP (または \fImandb_tfmt\fP が\fB\-t\fP オプション指定で)
実行されます。これには、マニュアルのソースファイル、前処理文字列およびオプションのデバイス指定が \fB\-T\fP または \fB\-E\fP
と併せて引数として渡されます。
.SH オプション
引数をとらないオプションは、コマンドライン、 $\fBMANOPT\fP
、またはその両方で重複して指定可能です。引数が必要なオプションが重複して指定された場合、後に指定された値が前に指定された値を上書きします。
.SS 一般的なオプション
.TP 
\fB\-C\ \fP\fIfile\fP,\ \fB\-\-config\-file=\fP\fIfile\fP
デフォルトの \fI~/.manpath\fP ではなく指定したユーザ設定ファイルを使用します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-d ", " \-\-debug
デバッグ情報を表示します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-D ", " \-\-default
通常はこのオプションを一番最初に指定し、 \fBman\fP の動作をデフォルトにリセットします。これを使用すると、 $\fBMANOPT\fP
で設定されているオプションをリセットできます。 \fB\-D\fP の後に続くオプションは通常通りの効果があります。
.TP 
\fB\-\-warnings\fP[=\fIwarnings\/\fP]
\fIgroff\fP からの警告を有効にします。このオプションはマニュアルページのソーステキストの整合性検査を行うために使用されます。
\fIwarnings\fP はコンマ区切りの警告名のリストです。指定されていない場合はデフォルト値として "mac"
が使用されます。使用可能な警告名に関しては \fBinfo groff\fP の \(lqWarnings\(rq ノードを参照してください。
.SS 操作のメインモード
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-f ", " \-\-whatis
Equivalent to \fBwhatis\fP.  Display a short description from the manual
page, if available.  See \fBwhatis\fP(1)  for details.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-k ", " \-\-apropos
\fBapropos\fP と同様です。キーワード (keywords) に一致するマニュアルページの短い要約文を検索し、それを表示します。詳細は
\fBapropos\fP(1) を参照してください。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-K ", " \-\-global\-apropos
すべてのマニュアルページのテキストを検索します。全数検索を行うため、長い時間がかかります。検索するページ数を減らすために、可能であればセクションを指定するべきです。検索する語はデフォルトでは単純な文字列です。
\fB\-\-regex\fP オプションを指定した場合は正規表現になります。
.IP
Note that this searches the \fIsources\fP of the manual pages, not the rendered
text, and so may include false positives due to things like comments in
source files.  Searching the rendered text would be much slower.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-l ", " \-\-local\-file
.\" Compressed nroff source files with a supported compression
.\" extension will be decompressed by man prior to being displaying via the
.\" usual filters.
Activate `local' mode.  Format and display local manual files instead of
searching through the system's manual collection.  Each manual page argument
will be interpreted as an nroff source file in the correct format.  No cat
file is produced.  If '\-' is listed as one of the arguments, input will be
taken from stdin.  When this option is not used, and man fails to find the
page required, before displaying the error message, it attempts to act as if
this option was supplied, using the name as a filename and looking for an
exact match.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-w ", " \-\-where ", " \-\-path ", " \-\-location
実際にマニュアルページを表示せず、整形する nroff ソースファイルの位置を表示します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-W ", " \-\-where\-cat ", " \-\-location\-cat
実際にマニュアルページを表示せず、整形済みマニュアルページの位置を表示します。 \-w と \-W
が同時に指定された場合、両方がスペースで区切られて表示されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-c ", " \-\-catman
このオプションは一般的には使用しません。 \fBcatman\fP プログラムのみが使用します。
.TP 
\fB\-R\ \fP\fIencoding\fP,\ \fB\-\-recode\fP=\fIencoding\fP
マニュアルページを通常の方法で整形する代わりに、 \fIencoding\fP
で指定したエンコーディングに変換して出力します。ソースファイルのエンコーディングを知っている場合は、 \fBmanconv\fP(1)
を直接使用することもできます。しかしながら、このオプションにより、マニュアルページ階層と同様の構造でインストールされた形で提供されている、複数のマニュアルページのエンコーディングを明示的に意識することなく単一のエンコーディングに変換して出力できます。
.SS マニュアルページの検索方法
.TP 
\fB\-L\ \fP\fIlocale\fP,\ \fB\-\-locale=\fP\fIlocale\fP
.\"
.\" Due to the rather silly limit of 6 args per request in some `native'
.\" *roff compilers, we have do the following to get the two-line
.\" hanging tag on one line. .PP to begin a new paragraph, then the
.\" tag, then .RS (start relative indent), the text, finally .RE
.\" (end relative indent).
.\"
\fBman\fP は通常、現在のロケールを C の関数 \fBsetlocale\fP(3) を呼び出すことによって決定します。これはおそらく
$\fBLC_MESSAGES\fP や $\fBLANG\fP
などを含むさまざまな環境変数を使用します。一時的にこの値を上書きしたい場合には、このオプションを使用して \fBman\fP に直接
\fIlocale\fP
文字列を渡します。これはページの検索が実際に開始されるまでは効果が無いことに注意してください。ヘルプメッセージなどは常に初期に決定されたロケールによって表示されます。
.PP
\fB\-m\fP \fIsystem\fP\|[\|,.\|.\|.\|]\|, \fB\-\-systems=\fP\fIsystem\fP\|[\|,.\|.\|.\|]
.RS
システム上で他のシステムのマニュアルページにアクセス可能な場合、このオプションを指定してアクセスします。 NewOS
のマニュアルページを参照する場合はオプション \fB\-m\fP \fBNewOS\fP を使用します。

\fIsystem\fP
はコンマ区切りのオペレーティングシステム名で指定します。現在使用しているオペレーティングシステムのマニュアルページを含める場合には、システム名の引数に
\fBman\fP を含めます。このオプションは $\fBSYSTEM\fP 環境変数を上書きします。
.RE
.TP 
\fB\-M\ \fP\fIpath\fP,\ \fB\-\-manpath=\fP\fIpath\fP
代替のマニュアルページ検索パスを指定します。デフォルトでは \fBman\fP は \fBmanpath\fP
で取得できるコードを使用してから検索するパスを決定します。このオプションは $\fBMANPATH\fP 環境変数を上書きし、 \fB\-m\fP
オプションは無視されます。

A path specified as a manpath must be the root of a manual page hierarchy
structured into sections as described in the man\-db manual (under "The
manual page system").  To view manual pages outside such hierarchies, see
the \fB\-l\fP option.
.TP 
\fB\-S\ \fP\fIlist\fP,\ \fB\-s\ \fP\fIlist\fP,\ \fB\-\-sections=\fP\fIlist\fP
\fIlist\fP はコロンまたはコンマで区切った検索するマニュアルのセクションリストです。このオプションは $\fBMANSECT\fP
環境変数を上書きします。 (\fB\-s\fP 表記は System V との互換性のために存在します。)
.TP 
\fB\-e\ \fP\fIsub\-extension\fP,\ \fB\-\-extension=\fP\fIsub\-extension\fP
Some systems incorporate large packages of manual pages, such as those that
accompany the \fBTcl\fP package, into the main manual page hierarchy.  To get
around the problem of having two manual pages with the same name such as
\fBexit\fP(3), the \fBTcl\fP pages were usually all assigned to section \fBl\fP.  As
this is unfortunate, it is now possible to put the pages in the correct
section, and to assign a specific `extension' to them, in this case,
\fBexit\fP(3tcl).  Under normal operation, \fBman\fP will display \fBexit\fP(3)  in
preference to \fBexit\fP(3tcl).  To negotiate this situation and to avoid
having to know which section the page you require resides in, it is now
possible to give \fBman\fP a \fIsub\-extension\fP string indicating which package
the page must belong to.  Using the above example, supplying the option
\fB\-e\ tcl\fP to \fBman\fP will restrict the search to pages having an extension
of \fB*tcl\fP.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-i ", " \-\-ignore\-case
マニュアルページを検索する時に大文字と小文字の区別をしません。これはデフォルトの動作です。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-I ", " \-\-match\-case
マニュアルページを検索する時に大文字と小文字を区別します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B \-\-regex
Show all pages with any part of either their names or their descriptions
matching each \fIpage\fP argument as a regular expression, as with
\fBapropos\fP(1).  Since there is usually no reasonable way to pick a "best"
page when searching for a regular expression, this option implies \fB\-a\fP.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B \-\-wildcard
Show all pages with any part of either their names or their descriptions
matching each \fIpage\fP argument using shell\-style wildcards, as with
\fBapropos\fP(1)  \fB\-\-wildcard\fP.  The \fIpage\fP argument must match the entire
name or description, or match on word boundaries in the description.  Since
there is usually no reasonable way to pick a "best" page when searching for
a wildcard, this option implies \fB\-a\fP.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B \-\-names\-only
\fB\-\-regex\fP または \fB\-\-wildcard\fP
オプションと併せて使用した場合、一致処理を要約文に対して行わず、ページ名のみに一致処理を行います。 \fBwhatis\fP(1)
で使用した時も同様です。その他の場合は何も効果を及ぼしません。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-a ", " \-\-all
デフォルトでは、 \fBman\fP
は最適なマニュアルページを表示した後に終了します。このオプションを使用すると、検索条件に一致したすべてのマニュアルページを順番に表示します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-u ", " \-\-update
This option causes \fBman\fP to perform an `inode level' consistency check on
its database caches to ensure that they are an accurate representation of
the filesystem.  It will only have a useful effect if \fBman\fP is installed
with the setuid bit set.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B \-\-no\-subpages
By default, \fBman\fP will try to interpret pairs of manual page names given
on the command line as equivalent to a single manual page name containing a
hyphen or an underscore.  This supports the common pattern of programs that
implement a number of subcommands, allowing them to provide manual pages for
each that can be accessed using similar syntax as would be used to invoke
the subcommands themselves.  For example:

.nf
.if  !'po4a'hide' \&  $ man \-aw git diff
.if  !'po4a'hide' \&  /usr/share/man/man1/git\-diff.1.gz
.fi

To disable this behaviour, use the \fB\-\-no\-subpages\fP option.

.nf
.if  !'po4a'hide' \&  $ man \-aw \-\-no\-subpages git diff
.if  !'po4a'hide' \&  /usr/share/man/man1/git.1.gz
.if  !'po4a'hide' \&  /usr/share/man/man3/Git.3pm.gz
.if  !'po4a'hide' \&  /usr/share/man/man1/diff.1.gz
.fi
.SS 整形済み出力の制御
.TP 
\fB\-P\ \fP\fIpager\fP,\ \fB\-\-pager=\fP\fIpager\fP
Specify which output pager to use.  By default, \fBman\fP uses \fBpager\fP,
falling back to \fBcat\fP if \fBpager\fP is not found or is not executable.
This option overrides the $\fBMANPAGER\fP environment variable, which in turn
overrides the $\fBPAGER\fP environment variable.  It is not used in conjunction
with \fB\-f\fP or \fB\-k\fP.

この値は、単純なコマンド名か引数付きのコマンドで、シェルのエスケープ文字 (バックスラッシュ、シングルクォート、ダブルクォート)
を使用している場合があります。パイプを使用して複数のコマンドをつなげることはできません。そのような必要性がある場合、表示するファイルを、単一の引数または標準入力として受け取るラッパースクリプトを使用します。
.TP 
\fB\-r\ \fP\fIprompt\fP,\ \fB\-\-prompt=\fP\fIprompt\fP
\fBless\fP の最近のバージョンをページャーと指定使用している場合、 \fBman\fP
はプロンプトに有意義な情報を表示するための設定をします。デフォルトのプロンプトは次の通りです。

\fB\ Manual page\fP\fI\ name\fP\fB(\fP\fIsec\fP\fB)\fP\fB\ line\fP\fI\ x\fP

.\"The default options are
.\".BR \-six8 .
.\"The actual default will depend on your chosen
.\".BR locale .
\fIname\fP はマニュアルページの名前です。 \fIsec\fP はマニュアルページが見つかったセクション名です。そして \fIx\fP
は現在の行番号です。これは $\fBLESS\fP 環境変数を使用して行われています。

.\"You may need to do this if your
.\"version of
.\".B less
.\"rejects the default options or if you prefer a different prompt.
\fB\-r\fP オプションに文字列を引数として渡すとデフォルトの動作を上書きします。この文字列には文字列 \fB$MAN_PN\fP を含めることができます。
\fB$MAN_PN\fP
は現在のマニュアルページ名とセクション名を小括弧でくくったものに展開されます。この文字列はデフォルト値を生成するために使用されており、デフォルト値は次のようになります。

\fB\e\ Manual\e\ page\e\ \e$MAN_PN\e\ ?ltline\e\ %lt?L/%L.:\fP
.br
\fBbyte\e\ %bB?s/%s..?\e\ (END):?pB\e\ %pB\e\e%..\fP
.br
\fB(press h for help or q to quit)\fP

ここでは読みやすさを考慮して3行に分割しています。実際の意味については \fBless\fP(1)
のマニュアルページを参照してください。プロンプトの文字列は最初にシェルによって解釈されます。プロンプト内のすべてのダブルクォート、バッククォート、およびバックスラッシュは前にバックスラッシュを配置してエスケープしなければいけません。プロンプト文字列はエスケープされた
$ で終了し、その後に less 用のオプションが続いている場合があります。デフォルトでは、 \fBman\fP は \fB\-ix8\fP
オプションを設定します。

The $\fBMANLESS\fP environment variable described below may be used to set a
default prompt string if none is supplied on the command line.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-7 ", " \-\-ascii
純粋な \fIascii\fP(7) マニュアルページを、 7 ビット端末または端末エミュレーターで参照する場合、 \fIlatin1\fP(7) デバイス設定と
\fBGNU\fP \fBnroff\fP を併せて使用した時に、いくつかの文字は正しく表示されません。このオプションを使用すると、純粋な \fIascii\fP
マニュアルページを表示時に \fIlatin1\fP デバイス設定を使用して \fIascii\fP で表示することができます。これは \fIlatin1\fP
テキストは全く変換しません。次の表は実行される変換を表します。これらのうちのいくつかは \fBGNU\fP \fBnroff\fP の \fIlatin1\fP(7)
デバイス設定を使用した場合にのみ正しく表示されます。

.ie  c \[shc] \
.  ds softhyphen \[shc]
.el \
.  ds softhyphen \(hy
.na
.TS
tab (@);
l c c c.
説明@八進数@latin1@ascii
_
T{
continuation hyphen
T}@255@\*[softhyphen]@-
T{
bullet (中点)
T}@267@\(bu@o
T{
acute アクセント
T}@264@\(aa@'
T{
乗算記号
T}@327@\(mu@x
.TE
.ad

\fIlatin1\fP 列が正しく表示される場合は、端末は \fIlatin1\fP 文字を扱えるように設定されているためこのオプションは不要です。
\fIlatin1\fP 列と \fIascii\fP 列が同一の場合、このオプションを使用してこのページを見ているか、 \fBman\fP が \fIlatin1\fP
デバイス設定を使用していません。 \fIlatin1\fP
列が欠けているか表示がおかしい場合、マニュアルページを参照する時にこのオプションを使用する必要があります。

\fB\-t\fP、 \fB\-H\fP、 \fB\-T\fP、 または \fB\-Z\fP オプションを使用している場合、および \fBGNU\fP \fBgroff\fP
以外を使用している場合は意味がありません。
.TP 
\fB\-E\ \fP\fIencoding\fP,\ \fB\-\-encoding\fP=\fIencoding\fP
デフォルト以外の文字エンコーディングで出力を生成します。過去の互換性のために、 \fIencoding\fP には、\fBUTF\-8\fP
のような実際のエンコーディングに加えて \fBascii\fP、 \fBlatin1\fP、または \fButf8\fP のような \fBnroff\fP
デバイス設定も使用できます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-\-no\-hyphenation ", " \-\-nh
通常、 \fBnroff\fP
は、単語内にハイフンが無かったとしても、改行部分でテキストに自動的にハイフンを付加します。これにより、行内の単語間に過剰なスペースが配置されることを防ぎます。このオプションは自動的なハイフン付加を無効にします。よって、ハイフンが含まれている単語のみハイフン区切りが行われます。

マニュアルページを書いていて、 \fBnroff\fP
が単語内の誤った場所にハイフンを付加するのを防止したい場合、このオプションを使用しないでください。代わりに \fBnroff\fP
の文書を参照してください。例えば、 "\e%" を単語内に含めると、その場所にハイフンを付加することが可能であることを示します。また、 "\e%"
を単語の最初に付加すると、その単語にはハイフンは付加されません。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-\-no\-justification ", " \-\-nj
通常、 \fBnroff\fP
は自動的に左右余白に対してテキストを均等割り付けします。このオプションは左右余白の均等割り付けを抑止し、左側余白のみ整列します。これは
"ragged\-right" text と呼ばれます。

マニュアルページを書いていて、 \fBnroff\fP がある段落に対して均等割り付けを行うのを防止したい場合、このオプションを使用しないでください。代わりに
\fBnroff\fP の文書を参照してください。例えば ".na" 、 ".nf" 、 ".fi" 、 および ".ad"
を使用すると一時的に字間調整や字詰めを無効にするように要求できます。
.TP 
\fB\-p\ \fP\fIstring\fP,\ \fB\-\-preprocessor=\fP\fIstring\fP
\fBnroff\fP または \fBtroff\fP/\fBgroff\fP
の前に実行する前処理系の順序を指定します。必ずしもすべてのインストールされたシステムで完全な前処理系集合が使用できるわけではありません。いくつかの前処理系とそれを使用して整形する文字の例は
\fBeqn\fP (\fBe\fP)、 \fBgrap\fP (\fBg\fP)、 \fBpic\fP (\fBp\fP)、 \fBtbl\fP (\fBt\fP)、 \fBvgrind\fP
(\fBv\fP)、 \fBrefer\fP (\fBr\fP) です。このオプションは $\fBMANROFFSEQ\fP 環境変数を上書きします。 \fBzsoelim\fP
は常に最初の前処理系として使用されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-t ", " \-\-troff
\fIgroff -mandoc\fP を使用してマニュアルページを整形し、標準出力へ出力します。このオプションは \fB\-H\fP、 \fB\-T\fP、または \fB\-Z\fP
オプションと併せて使用する必要はありません。
.TP 
\fB\-T\fP[\fIdevice\/\fP], \fB\-\-troff\-device\fP[=\fIdevice\/\fP]
このオプションは \fBgroff\fP (または \fBtroff\fP) の出力をデフォルト以外の適切なデバイス設定に変更するために使用します。暗黙的に
\fB\-t\fP が指定されます。 例は (groff\-1.17 を使用した時) \fBdvi\fP、 \fBlatin1\fP、 \fBps\fP、 \fButf8\fP、
\fBX75\fP および \fBX100\fP です。
.TP 
\fB\-H\fP[\fIbrowser\/\fP], \fB\-\-html\fP[=\fIbrowser\/\fP]
このオプションを指定した場合、 \fBgroff\fP は HTML 出力を生成し、その出力をウェブブラウザーで表示します。ブラウザーはオプション引数の
\fIbrowser\fP (指定されている場合)、 $\fBBROWSER\fP 環境変数が使用されます。それらが設定されていない場合はコンパイル時のデフォルト
(通常は \fBlynx\fP) が使用されます。このオプションにより暗黙的に \fB\-t\fP が指定されます。そして、 \fBGNU\fP \fBtroff\fP
を使用している時のみ有効です。
.TP 
\fB\-X\fP[\fIdpi\/\fP], \fB\-\-gxditview\fP[=\fIdpi\/\fP]
このオプションを指定した場合、 \fBgxditview\fP プログラムを使用して、\fBgroff\fP の出力をグラフィカルウィンドウに表示します。
\fIdpi\fP (ドット/インチ) は 75、 75\-12、 100、 または 100\-12 であり、デフォルトは 75 です。 \-12 では 12
ポイントのフォントを使用します。このオプションにより \fB\-T\fP オプションと、その引数としてそれぞれ X75、 X75\-12、 X100、または
X100\-12 デバイス設定が暗黙的に指定されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-Z ", " \-\-ditroff
\fBgroff\fP は \fBtroff\fP を実行した後、適切な後処理系を使用して、選択したデバイス設定に適した出力を生成します。 \fIgroff -mandoc\fP が
\fBgroff\fP の場合、このオプションは \fBgroff\fP に渡され、後処理系の使用が抑止されます。このオプションにより \fB\-t\fP
が暗黙的に指定されます。
.SS ヘルプの取得
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-? ", " \-\-help
ヘルプメッセージを表示して終了します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-\-usage
Print a short usage message and exit.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR \-V ", " \-\-version
バージョン情報を表示します。
.SH 終了ステータス
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B 0
プログラムが正常に実行されました。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B 1
使用法、構文または設定ファイルのエラーです。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B 2
操作のエラーです。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B 3
子プロセスが 0 でない終了ステータスを返しました。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B 16
ページ、ファイル、キーワードの対象が存在しないか、一致しませんでした。
.SH 環境変数
.\".TP \w'MANROFFSEQ\ \ 'u
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANPATH
$\fBMANPATH\fP が設定されている場合、この値はマニュアルページを検索するパスとして使用されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANROFFOPT
$\fBMANROFFOPT\fP の内容は \fBman\fP が整形プログラム (\fBnroff\fP、 \fBtroff\fP、または \fBgroff\fP)
を実行するたびに、コマンドラインに渡されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANROFFSEQ
$\fBMANROFFSEQ\fP
が設定されている場合、その値は各マニュアルページに対して使用する前処理系の集合として使用されます。デフォルトの前処理系はシステム依存です。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANSECT
If $\fBMANSECT\fP is set, its value is a colon\-delimited list of sections and
it is used to determine which manual sections to search and in what order.
The default is "1 n l 8 3 2 3posix 3pm 3perl 3am 5 4 9 6 7", unless overridden by the \fBSECTION\fP directive
in \fI/etc/manpath.config\fP.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR MANPAGER , " PAGER"
If $\fBMANPAGER\fP or $\fBPAGER\fP is set ($\fBMANPAGER\fP is used in preference),
its value is used as the name of the program used to display the manual
page.  By default, \fBpager\fP is used, falling back to \fBcat\fP if
\fBpager\fP is not found or is not executable.

この値は、単純なコマンド名か引数付きのコマンドで、シェルのエスケープ文字 (バックスラッシュ、シングルクォート、ダブルクォート)
を使用している場合があります。パイプを使用して複数のコマンドをつなげることはできません。そのような必要性がある場合、表示するファイルを、単一の引数または標準入力として受け取るラッパースクリプトを使用します。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANLESS
If $\fBMANLESS\fP is set, its value will be used as the default prompt string
for the \fBless\fP pager, as if it had been passed using the \fB\-r\fP option (so
any occurrences of the text \fB$MAN_PN\fP will be expanded in the same way).
For example, if you want to set the prompt string unconditionally to \(lqmy
prompt string\(rq, set $\fBMANLESS\fP to \(oq\fB\-Psmy\ prompt\ string\fP\(cq.
Using the \fB\-r\fP option overrides this environment variable.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B BROWSER
$\fBBROWSER\fP が設定さている場合、この値はコロンで区切られたコマンドのリストとして、 \fBman\fP \fB\-\-html\fP
用のウェブブラウザーとして順番に試されます。それぞれのコマンドでは、 \fI%s\fP は \fBgroff\fP の出力を保存したファイル名に、 \fI%%\fP
は単一のパーセント記号 (%) に、 \fI%c\fP はコロン (:) にそれぞれ置換されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B SYSTEM
$\fBSYSTEM\fP が設定されている場合、 \fB\-m\fP オプションで指定した引数と同様の効果があります。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANOPT
If $\fBMANOPT\fP is set, it will be parsed prior to \fBman's\fP command line and
is expected to be in a similar format.  As all of the other \fBman\fP
specific environment variables can be expressed as command line options, and
are thus candidates for being included in $\fBMANOPT\fP it is expected that
they will become obsolete.  N.B.  All spaces that should be interpreted as
part of an option's argument must be escaped.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MANWIDTH
If $\fBMANWIDTH\fP is set, its value is used as the line length for which
manual pages should be formatted.  If it is not set, manual pages will be
formatted with a line length appropriate to the current terminal (using the
value of $\fBCOLUMNS\fP, an \fBioctl\fP(2)  if available, or falling back to 80
characters if neither is available).  Cat pages will only be saved when the
default formatting can be used, that is when the terminal line length is
between 66 and 80 characters.
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MAN_KEEP_FORMATTING
通常、端末以外 (ファイルやパイプなど) に出力する場合、特別なツールが使用しなくても結果を読みやすくするために書式文字は破棄されます。しかしながら、
$\fBMAN_KEEP_FORMATTING\fP を空以外に設定した場合、書式文字が残されます。これにより \fBman\fP
と併せて使用するラッパーに書式文字を解釈させることができます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .B MAN_KEEP_STDERR
通常、端末 (通常はページャー) に出力する時、ページャーの表示と干渉するのを避けるため、マニュアルページを整形するコマンドのエラー出力は破棄されます。
\fBgroff\fP
のようなプログラムは、整列がうまくできないなどの、印字問題に関する比較的軽微なエラーメッセージをしばしば出力します。これは、マニュアルページと併せて表示すると、見苦しく、混乱の原因となります。しかしながら、エラーメッセージを見る必要がある場合、
$\fBMAN_KEEP_STDERR\fP を空以外に設定すると、エラー出力は通常通り表示されます。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .BR LANG , " LC_MESSAGES"
システムの実装に依存して、 $\fBLANG\fP および $\fBLC_MESSAGES\fP は、現在のメッセージのロケールを決めるために使用されます。
\fBman\fP は (使用可能であれば、) メッセージをそのロケールで出力します。詳細に関しては \fBsetlocale\fP(3) を参照してください。
.SH ファイル
.TP 
.if  !'po4a'hide' .I /etc/manpath.config
man\-db 設定ファイルです。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .I /usr/share/man
大域マニュアルページ階層です。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .I /usr/share/man/index.(bt|db|dir|pag)
伝統的な大域\fIインデックス型\fPデータベースキャッシュです。
.TP 
.if  !'po4a'hide' .I /var/cache/man/index.(bt|db|dir|pag)
FHS 準拠の大域\fIインデックス型\fPデータベースキャッシュです。
.SH 関連項目
.if  !'po4a'hide' .BR apropos (1),
.if  !'po4a'hide' .BR groff (1),
.if  !'po4a'hide' .BR less (1),
.if  !'po4a'hide' .BR manpath (1),
.if  !'po4a'hide' .BR nroff (1),
.if  !'po4a'hide' .BR troff (1),
.if  !'po4a'hide' .BR whatis (1),
.if  !'po4a'hide' .BR zsoelim (1),
.if  !'po4a'hide' .BR setlocale (3),
.if  !'po4a'hide' .BR manpath (5),
.if  !'po4a'hide' .BR ascii (7),
.if  !'po4a'hide' .BR latin1 (7),
.if  !'po4a'hide' .BR man (7),
.if  !'po4a'hide' .BR catman (8),
.if  !'po4a'hide' .BR mandb (8),
the man\-db package manual, \fBFSSTND\fP
.SH 歴史
1990, 1991 \(en Originally written by John W.\& Eaton (jwe@che.utexas.edu).

1992年12月23日: Rik Faith (faith@cs.unc.edu) が Willem Kasdorp
(wkasdo@nikhefk.nikef.nl) によって提供されたパッチを適用しました。

30th April 1994 \(en 23rd February 2000: Wilf. (G.Wilford@ee.surrey.ac.uk)
has been developing and maintaining this package with the help of a few
dedicated people.

30th October 1996 \(en 30th March 2001: Fabrizio Polacco
<fpolacco@debian.org> maintained and enhanced this package for the
Debian project, with the help of all the community.

31st March 2001 \(en present day: Colin Watson <cjwatson@debian.org>
is now developing and maintaining man\-db.