.\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2001 Yuichi SATO .\" all rights reserved. .\" Translated Mon Oct 8 21:53:44 JST 2001 .\" by Yuichi SATO .\" .\"WORD: access concentrators アクセス集信装置 .\" .\" $Id: pppoe.conf.5,v 1.5 2002/04/09 17:28:38 dfs Exp $ .\" LIC: GPL .\"" .TH PPPOE.CONF 5 "21 February 2000" .UC 4 .SH 名前 pppoe.conf \- \fBadsl-start\fR(8), \fBadsl-stop\fR(8), \fBadsl-status(8)\fR, \fBadsl-connect\fR(8) で使われる設定ファイル .SH 説明 \fB/etc/ppp/pppoe.conf\fR は Roaring Penguin の ADSL スクリプトの 設定情報が書かれたシェルスクリプトである。 \fBpppoe.conf\fR は adsl-* というシェルスクリプトのみで使用され、 \fBpppoe\fR 自体には使用されない点に注意すること。 \fBpppoe.conf\fR にはシェル変数の指定が書かれる。 変数とその意味は以下の通りである: .TP .B ETH ADSL モデムに接続されているイーサーネットインターフェース (例えば eth0)。 .TP .B USER ADSL ユーザー ID (例えば b1xxnxnx@sympatico.ca)。 .TP .B SERVICENAME 空でなければ、\fBpppoe\fR の \fB\-S\fR オプションに渡される。 使用したいサービスの名前を指定する。 通常は空にしておくべきである。 .TP .B ACNAME 空でなければ、\fBpppoe\fR の \fB\-C\fR オプションに渡される。 接続するアクセス集信装置の名前を指定する。 通常は空にしておくべきである。 .TP .B DEMAND 数値を設定すると、 要求があった時点で接続を開き、\fBDEMAND\fR 秒後に接続を閉じる。 \fBno\fR に設定すると、要求ごとに接続を行うのではなく、 常に接続したままにする。 .TP .B DNSTYPE \fBNOCHANGE\fR, \fBSPECIFY\fR, \fBSERVER\fR のいずれか 1 つである。 NOCHANGE に設定すると \fBadsl-connect\fR は DNS 設定を全く変更しない。 SPECIFY に設定すると /etc/resolv.conf を DNS1 と DNS2 の値に書き換える。 \fBSERVER\fR に設定すると \fIusepeerdns\fR オプションをつけて \fBpppd\fR を実行し、 /etc/resolv.conf から /etc/ppp/resolv.conf へのシンボリックリンクを作成する。 .TP .B DNS1, DNS2 DNSTYPE=SPECIFY を使った場合の DNS サーバーの IP アドレス。 .TP .B NONROOT \fBNONROOT=OK\fR (厳密にこの通りで、空白やコメントがあってはならない) という行が設定ファイルにあると、 root 以外のユーザーが \fBpppoe-wrapper\fR を使って 接続を開いたり閉じたりするのが可能になる。 ラッパープログラムは rp-pppoe-gui パッケージを インストールした場合にのみインストールされる。 .TP .B USEPEERDNS "yes" に設定すると、\fBadsl-connect\fR は \fIusepeerdns\fR オプションをつけて \fBpppd\fR を実行する。 こうすると、接続先 (peer) から DNS サーバーのアドレスを取得し、 新しい \fB/etc/resolv.conf\fR ファイルを作成する。 それ以外の場合、\fBadsl-connect\fR はこのオプションをつけずに \fBpppd\fR を実行するので、\fBpppd\fR は \fB/etc/resolv.conf\fR を修正しない。 .TP .B CONNECT_POLL \fBadsl-start\fR が新しい PPP インターフェースの起動を チェックする時間間隔 (秒数)。 0 に設定すると、\fBadsl-start\fR は単に PPP セッションを初期化するだけで、 起動に成功したかを確認するために待たない。 .TP .B CONNECT_TIMEOUT \fBadsl-connect\fR が新しい PPP インターフェースの起動に失敗して セッションを終了させるまでに待つ時間 (秒数)。 .TP .B PING \fBadsl-start\fR が PPP インターフェースの起動を待つ間に、 \fBCONNECT_POLL\fR 秒毎に表示 (echo) する文字。 .TP .B FORCEPING \fBadsl-start\fR が PPP インターフェースの起動を待つ間に、 \fBCONNECT_POLL\fR 秒毎に表示 (echo) する文字。 \fBPING\fR と似ているが、\fBadsl-start\fR の標準出力が 端末 (tty) でなくても表示される。 .TP .B PIDFILE adsl-connect のプロセス ID が書かれるファイル (例えば \fB/var/run/pppoe.pid\fR)。 さらに 2 つのファイル ($PIDFILE.pppd と $PIDFILE.pppoe) には、 それぞれ \fBpppd\fR と \fBpppoe\fR のプロセス ID が入る。 .TP .B SYNCHRONOUS 同期 PPP を使うかどうか (\fByes\fR または \fBno\fR)。 同期 PPP は n_hdlc ライン制御機能 (discipline) を備えた Linux マシンでは安全である。 (モジュールディレクトリに "n_hdlc.o" というファイルがあれば、 ライン制御機能を備えている)。 他の (OS の) マシンや n_hdlc ライン制御機能を備えていない Linux マシンでは、 ユーザーモードクライアントで不明または解決できない競合条件があるので、 同期 PPP は\fI推奨されない\fR。 .TP .B CLAMPMSS TCP セッションの advertised MSS を「固定 (clamp)」 する値。 デフォルトの 1412 が良い。 .TP .B LCP_INTERVAL \fBpppd\fR が LCP echo リクエストパケットを送る時間間隔 (秒数)。 .TP .B LCP_FAILURE ここで指定された回数だけ LCP echo リクエストに返答がないと、 \fBpppd\fR は接続が切れていると判断する。 .TP .B PPPOE_TIMEOUT \fBpppoe\fR が活動も観察しないままこの秒数が経過すると、 \fBpppoe\fR は終了する。 .TP .B FIREWALL NONE, STANDALONE, MASQUERADE のうちのいずれか 1 つ。 NONE の場合、\fBadsl-connect\fR はファイアウォールルールを何も追加しない。 STANDALONE の場合、既存のファイアウォールルールを消去して スタンドアロンマシン用の基本的なルールを設定する。 MASQUERADE の場合、既存のファイアウォールルールを消去して インターネットゲートウェイ用の基本的なルールを設定する。 マシン上でサービスを実行している場合、 簡単なファイアウォールスクリプトでは不十分である。 独自のファイアウォールルールを作り、FIREWALL を NONE に設定する必要がある。 .TP .B PPPOE_EXTRA \fBpppoe\fR に渡すその他の引き数。 .TP .B PPPD_EXTRA \fBpppd\fR に渡すその他の引き数。 .TP .B LINUX_PLUGIN 空でなければ、Linux カーネルモード PPPoE プラグインの完全なパス (一般には \fB/etc/ppp/plugins/rp-pppoe.so\fR)。 これを指定すると、Linux 2.4.x システムで \fBadsl-connect\fR に Linux カーネルモード PPPoE を使わせる。 これは実験的なものでサポートされていない。 このプラグインを使うと、\fBadsl-connect\fR は CLAMPMSS, PPPOE_EXTRA, SYNCHRONOUS, PPPOE_TIMEOUT を無視する。 .P 別々の PIDFILE を設定してそれぞれの設定ファイルを使えば、 複数の PPPoE 接続を管理できる。 \fBadsl-start\fR と \fBadsl-stop\fR の引き数として、 その設定ファイルを指定するだけでよい。 .SH 関連項目 pppoe(8), adsl-connect(8), adsl-start(8), adsl-stop(8), pppd(8), adsl-setup(8), pppoe-wrapper(8)