.\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2001-2002 Yuichi SATO .\" all rights reserved. .\" Translated Sun Oct 14 03:57:39 JST 2001 .\" by Yuichi SATO .\" Updated & Modified Thu May 9 22:00:04 JST 2002 by Yuichi SATO .\" .\" $Id: pppoe-server.8,v 1.8 2002/04/09 17:28:38 dfs Exp $ .\" LIC: GPL .TH PPPOE-SERVER 8 "3 July 2000" .\"" .UC 4 .SH 名前 pppoe-server \- ユーザー空間 PPPoE サーバー .SH 書式 .B pppoe-server \fR[\fIoptions\fR] .SH 説明 \fBpppoe-server\fR は PPPoE (Point-to-Point Protocol over Ethernet) の ユーザー空間サーバーであり、Linux やその他の UNIX 系システムで利用できる。 \fBpppoe-server\fR は \fBpppoe\fR クライアントと関連して動作し、 PPPoE discovery パケットに応答して、PPPoE セッションを設定する。 .SH オプション .TP .B \-F \fB\-F\fR オプションを指定すると、 \fBpppoe-server\fR は fork されずデーモンにならない。 デフォルトでは fork されてデーモンになる。 .TP .B \-I \fIinterface\fR \fB\-I\fR オプションは、使用するイーサーネットインターフェースを指定する。 Linux 上では、\fIeth0\fR や \fIeth1\fR が一般的である。 インターフェースは \fBpppoe-server\fR を開始する前に 「アップ (起動)」しておかなければならないが、 IP アドレスを設定しては\fIならない\fR。 2 つ以上のインターフェースで応答するサーバーを設定するには、 複数の \fB\-I\fR オプションを指定すればよい。 .TP .B \-T \fItimeout\fR このオプションは \fBpppoe\fR に直接渡される。 詳細は \fBpppoe\fR(8) を参照すること。 .TP .B \-C \fIac_name\fR アクセス集信装置の名前として使用したい名前を指定する。 指定しない場合は、ホスト名が使われる。 .TP .B \-S \fIname\fR \fIname\fR という名前のサービスを提供する。 \fB\-S\fR オプションは複数個指定できる。 各 \fB\-S\fR オプションごとに、指定した名前のサービスを PADO フレームの Service-Name タグで広告できる。 最初の \fB\-S\fR オプションはデフォルトのサービスを指定し、 PPPoE クライアントが長さ 0 の Service-Name をリクエストした場合は、 このサービスが使われる。 .TP .B \-m \fIMSS\fR このオプションは \fBpppoe\fR に直接渡される。 詳細は \fBpppoe\fR(8) を参照すること。 .TP .B \-s このオプションは \fBpppoe\fR に直接渡される。 詳細は \fBpppoe\fR(8) を参照すること。 このオプションを指定すると、 \fIsync\fR オプションを付けて \fBpppd\fR が起動される。 .TP .B \-L \fIip\fR IP アドレスを設定する。 このアドレスは生成される \fBpppd\fR プロセスに渡される。 指定しない場合のデフォルトは 10.0.0.1 である。 .TP .B \-R \fIip\fR リモート側の IP アドレスの開始点を指定する。 セッションを確立すると、\fIip\fR から順に IP アドレスが割り当てられる。 \fBpppoe-server\fR はアドレスのプールを自動的に監視し、 有効な IP アドレスを \fBpppd\fR に渡す。 指定しない場合は、開始アドレスとして 10.67.15.1 が使われる。 .TP .B \-N \fInum\fR 最大 \fInum\fR 個の PPPoE セッションを許可する。 指定しない場合のデフォルトは 64 である。 .TP .B \-p \fIfname\fR 1 行に 1 つの IP アドレスが書かれたテキストファイル \fIfname\fR を読み込む。 ここに書かれた IP アドレスがクライアントに割り当てられる。 許可されるセッション数は、このファイルにある IP アドレスの数に等しい。 \fB\-p\fR オプションは、\fB\-R\fR と \fB\-N\fR の両方を上書きする。 このプールファイルには IP アドレスだけでなく、 以下の形式の行があってもよい。 .nf a.b.c.d-e .fi これには a.b.c.d 〜 a.b.c.e の IP アドレスが含まれる。 例えば、 .nf 1.2.3.4-7 .fi という行は .nf 1.2.3.4 1.2.3.5 1.2.3.6 1.2.3.7 .fi と同じである。 .TP .B \-r PPPoE サーバーにセッション番号をランダムに割り当てさせる。 セッションは順番に操作されるのではなく、 予想できない順番で割り当てられる。 .TP .B \-u サーバーに対して、\fBpppd\fR に \fIunit\fR オプションをつけて起動させる。 このオプションはバージョン 2.4.0 以降の \fBpppd\fR でしか 動作しない点に注意すること。 .TP .B \-o \fIoffset\fR PPPoE セッションの開始番号を、1 ではなく、\fIoffset\fR+1 にする。 これを使うと、与えられたマシン上で複数のサーバーを稼働することができる。 ただし、セッション番号が重複しないように注意すること。 .TP .B \-f disc:sess \fB\-f\fR オプションは、 PPPoE の discovery フレームと session フレームで使う イーサーネットフレームタイプを設定する。 タイプはコロンで区切られた 16 進数で指定する。 標準的な PPPoE では、フレームタイプ 8863:8864 を使う。 接続先が標準的でないフレームタイプを使っていることが はっきり解っている場合以外は、 \fIこのオプションを使うべきではない\fR。 .TP .B \-k Linux で \fB\-k\fR オプションを指定すると、 サーバーはカーネルモード PPPoE を使う。 このオプションは、Linux カーネル 2.4.0 以降で、 かつ PPPoE サーバーがカーネルモードをサポートするように 構築されている場合にのみ使用可能である。 .TP .B \-h \fB\-h\fR オプションを指定すると、 使用法についての簡単なメッセージを表示して終了する。 .SH 動作 \fBpppoe-server\fR は入ってくる PPPoE discovery パケットを待ち受ける。 セッションが確立されると、サーバーは \fBpppd\fR プロセスを生成する。 以下のオプションが \fBpppd\fR に渡される: .nf nodetach noaccomp nobsdcom nodeflate nopcomp novj novjccomp default-asyncmap .fi さらに、\fB\-L\fR と \fB\-R\fR オプションに基づいて ローカルとリモートの IP アドレスが設定される。 PPPoE セッションを初期化するために、 \fBpppoe\fR コマンドに \fBpty\fR オプションが指定される。 また、その他の \fBpppd\fR オプションは ファイル \fB/etc/ppp/pppoe-server-options\fR に書いておくことができる (このファイルは何も書いていなくてもよいが、存在しなければならない)。 \fBpppoe-server\fR は主に PPPoE クライアントの テスト用のものである点に注意すること。 製品としての使用を意図した高性能のサーバー\fIではない\fR。 .SH 著者 \fBpppoe-server\fR は David F. Skoll によって作成された。 \fBpppoe\fR のホームページは \fIhttp://www.roaringpenguin.com/pppoe/\fR である。 .SH 関連項目 adsl-start(8), adsl-stop(8), adsl-connect(8), pppd(8), pppoe.conf(5), pppoe(8), adsl-setup(8), adsl-status(8), pppoe-sniff(8), pppoe-relay(8)