.\" $Id: pppoe-relay.8,v 1.6 2002/04/09 17:28:38 dfs Exp $ .\" LIC: GPL .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 2001 Yuichi SATO .\" all rights reserved. .\" Translated Sun Oct 14 01:12:31 JST 2001 .\" by Yuichi SATO .\" .\"WORD: .\" .TH PPPOE-RELAY 8 "26 January 2001" .\"" .UC 4 .SH 名前 pppoe-relay \- ユーザー空間 PPPoE リレーエージェント .SH 書式 .B pppoe-relay \fR[\fIoptions\fR] .SH 説明 \fBpppoe-relay\fR は Linux で使われる PPPoE (Point-to-Point Protocol over Ethernet) の ユーザー空間リレーエージェントである。 \fBpppoe-relay\fR はクライアント \fBpppoe\fR と サーバー \fBpppoe-server\fR と連携して動作する。 \fBpppoe-relay\fR の動作についての詳細は、 このマニュアルで後にでてくる「動作」のセクションを参照すること。 .SH オプション .TP .B \-S \fIinterface\fR イーサーネットインターフェース \fIinterface\fR を \fBpppoe-relay\fR が管理するインターフェースのリストに追加する。 PPPoE サーバーだけが、このインターフェースに接続できる。 .TP .B \-C \fIinterface\fR イーサーネットインターフェース \fIinterface\fR を \fBpppoe-relay\fR が管理するインターフェースのリストに追加する。 PPPoE クライアントだけが、このインターフェースに接続できる。 .TP .B \-B \fIinterface\fR イーサーネットインターフェース \fIinterface\fR を \fBpppoe-relay\fR が管理するインターフェースのリストに追加する。 PPPoE クライアントとサーバーの両方が、このインターフェースに接続できる。 .TP .B \-n \fInum\fR 最大 \fInum\fR 個の PPPoE セッションを許可する。 指定されない場合のデフォルトは 5000 である。 \fInum\fR は 1 〜 65534 の範囲である。 .TP .B \-i \fItimeout\fR セッションのアイドルタイムアウトを指定する。 セッションの接続先と接続元の両方が \fItimeout\fR 秒以上 アイドルになっていた場合、そのセッションを終了する。 \fItimeout\fR を 0 に指定すると、 アイドルによりセッションが終了されることはない。 アイドルセッションの満了をチェックするルーチンは、 最も頻繁に実行されたとしても 30 秒に 1 回であるので、 最も短いタイムアウトの値もこれに近い。 \fItimeout\fR のデフォルトの値は 600 秒 (10 分) である。 .TP .B \-F \fB\-F\fR オプションを指定すると、\fBpppoe-relay\fR は バックグラウンドに fork \fIされず\fR、 フォアグラウンドに残ったままになる。 .TP .B \-h \fB\-h\fR オプションを指定すると、 使用法についての簡単なメッセージを表示して終了する。 .SH 動作 \fBpppoe-relay\fR は、\fB-B\fR または \fB-C\fR オプションで指定された 全てのインターフェースに入ってくる PPPoE PADI フレームを待ち受ける。 PADI フレームが入ってくると、 \fBpppoe-relay\fR は Relay-Session-ID タグを追加し、 \fB-B\fR または \fB-S\fR オプションで指定された 全てのインターフェースに PADI をブロードキャストする。 (ただし PADI フレームが入ってきたインターフェースは除く)。 受信した全ての PADO フレームは、 (送られてきた PADI フレームに有効な Relay-Session-ID タグがあると仮定して) PADI を送ってきたクライアントにリレーして戻される。 同様に、クライアントからの PADR フレームは、 マッチしたアクセス集信装置にリレーして戻される。 PADS フレームを受信すると、\fBpppoe-relay\fR は 接続元と接続先の MAC アドレスとセッション ID を ハッシュテーブルに入れる。 アクセス集信装置が監視するセッション ID は、 クライアントが監視するセッション ID と異なるかもしれない。 \fBpppoe-relay\fR はセッション ID が重複しないように セッションの番号をふり直さなければならない。 接続元または接続先がセッションフレームを送信すると、 \fBpppoe-relay\fR はハッシュテーブルにあるセッションエントリを参照し、 適切な接続相手にフレームを受け渡す。 PADT フレームを受信すると、\fBpppoe-relay\fR は 接続相手に PADT フレームを受け渡し、 ハッシュテーブルからセッションエントリを削除する。 クライアントやサーバーがクラッシュした場合 (またはフレームが失われた場合)、 PADT フレームは送信されず、\fBpppoe-relay\fR のハッシュテーブルは 失効したセッションで一杯になってしまう。 そのため、セッションを掃除するルーチンが定期的に実行され、 ハッシュテーブルから古くなったセッションを削除する。 \fItimeout\fR 秒間データが流れていない場合、 そのセッションは「古くなった」とされる。 タイムアウトによりセッションが削除される場合、 セッションが kill されたことを知らせるために、 接続元と接続先に PADT フレームが送られる。 .SH 起動方法の例 .nf pppoe-relay -C eth0 -S eth1 .fi 上記の例では、eth0 ネットワーク上の PPPoE クライアントと eth1 ネットワーク上の PPPoE サーバーの間でフレームが受け渡される。 .nf pppoe-relay -B eth0 -B eth1 .fi これは透過的なリレーの例である -- eth0, eth1 ネットワークとクライアント・サーバーの どの組み合わせでもフレームが受け渡される。 .nf pppoe-relay -S eth0 -C eth1 -C eth2 -C eth3 .fi この例では、eth0 ネットワーク上のサーバーと eth1, eth2, eth3 ネットワーク上のクライアントの間で フレームが受け渡される。 .SH 著者 \fBpppoe-relay\fR は David F. Skoll によって 作成された。 \fBpppoe\fR のホームページは \fIhttp://www.roaringpenguin.com/pppoe/\fR である。 .SH 関連項目 adsl-start(8), adsl-stop(8), adsl-connect(8), pppd(8), pppoe.conf(5), pppoe(8), adsl-setup(8), adsl-status(8), pppoe-sniff(8), pppoe-server(8)