.\" Copyright (c) Bruno Haible .\" .\" %%%LICENSE_START(GPLv2+_DOC_ONEPARA) .\" This is free documentation; you can redistribute it and/or .\" modify it under the terms of the GNU General Public License as .\" published by the Free Software Foundation; either version 2 of .\" the License, or (at your option) any later version. .\" %%%LICENSE_END .\" .\" References consulted: .\" GNU glibc-2 source code and manual .\" Dinkumware C library reference http://www.dinkumware.com/ .\" OpenGroup's Single UNIX specification http://www.UNIX-systems.org/online.html .\" ISO/IEC 9899:1999 .\" .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Translated Sat Oct 23 17:53:50 JST 1999 .\" by FUJIWARA Teruyoshi .\" .TH WCSTOK 3 2013\-11\-18 GNU "Linux Programmer's Manual" .SH 名前 wcstok \- ワイド文字文字列をトークンに分割する .SH 書式 .nf \fB#include \fP .sp \fBwchar_t *wcstok(wchar_t *\fP\fIwcs\fP\fB, const wchar_t *\fP\fIdelim\fP\fB, wchar_t **\fP\fIptr\fP\fB);\fP .fi .SH 説明 \fBwcstok\fP() 関数は、 \fBstrtok\fP(3) 関数に対応するワイド文字関数に、 マルチスレッドセーフの動作をさせるための引き数を追加したものである。 この関数を用いて、ワイド文字文字列 \fIwcs\fP をトークンに分解すること ができる。ここで、トークンは \fIdelim\fP に列挙されている文字を含まな い部分文字列として定義される。 .PP 検索は \fIwcs\fP が NULL でなければ \fIwcs\fP から開始され、\fIwcs\fP が NULL ならば \fI*ptr\fP から開始される。まず、全ての区切りワイド文字 がスキップされる。つまり、\fIdelim\fP に含まれるワイド文字を超えるよう にポインターが前に進められる。 ワイド文字文字列の終わりに達したら、 \fBwcstok\fP() は NULL を返して トークンが全く見つからなかったことを示し、この後に \fBwcstok\fP() を呼び 出しても NULL が返されるように \fI*ptr\fP に適切な値を設定する。それ 以外の場合には、 \fBwcstok\fP() 関数はトークンの先頭を識別し、これを指す ポインターを返す。ただしこれを行う前に、トークンの後にある、\fIdelim\fP に含まれている文字をヌルワイド文字 (L\(aq\e0\(aq) に置き換えること によってトークンを 0 で終端させる。さらに \fI*ptr\fP を更新し、後で \fBwcstok\fP() を呼び出した 際に、識別されたトークンの続きから検索できるようにする。 .SH 返り値 \fBwcstok\fP() 関数は次のトークンへのポインターを返す。トークンが見つから なければ NULL を返す。 .SH 属性 .SS "マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)" 関数 \fBwcstok\fP() はスレッドセーフである。 .SH 準拠 C99. .SH 注意 関数に与えたワイド文字列 \fIwcs\fP は、関数の動作によって完全に書き換 えられる。 .SH 例 以下のコードは、ワイド文字文字列に含まれるトークンを取り出しながら ループする。 .sp .nf wchar_t *wcs = ...; wchar_t *token; wchar_t *state; for (token = wcstok(wcs, " \et\en", &state); token != NULL; token = wcstok(NULL, " \et\en", &state)) { ... } .fi .SH 関連項目 \fBstrtok\fP(3), \fBwcschr\fP(3) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。