.\" Written Feb 1994 by Steve Greenland (stevegr@neosoft.com) .\" .\" %%%LICENSE_START(VERBATIM) .\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this .\" manual provided the copyright notice and this permission notice are .\" preserved on all copies. .\" .\" Permission is granted to copy and distribute modified versions of this .\" manual under the conditions for verbatim copying, provided that the .\" entire resulting derived work is distributed under the terms of a .\" permission notice identical to this one. .\" .\" Since the Linux kernel and libraries are constantly changing, this .\" manual page may be incorrect or out-of-date. The author(s) assume no .\" responsibility for errors or omissions, or for damages resulting from .\" the use of the information contained herein. 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if used as a facility, zero translates to: .\" "use the default facility". カーネルメッセージ (ユーザープロセスから生成することはできない) .TP \fBLOG_LOCAL0\fP から \fBLOG_LOCAL7\fP ローカルな使用のためにリザーブされている .TP \fBLOG_LPR\fP ラインプリンタサブシステム .TP \fBLOG_MAIL\fP メールサブシステム .TP \fBLOG_NEWS\fP USENET ニュースサブシステム .TP \fBLOG_SYSLOG\fP \fBsyslogd\fP(8) によって内部的に発行されるメッセージ .TP \fBLOG_USER\fP (デフォルト) 一般的なユーザーレベルメッセージ .TP \fBLOG_UUCP\fP UUCPサブシステム .SS level これはメッセージの優先度を指定する。 優先度の高いものから低いものの順で下記する。 .TP 15 \fBLOG_EMERG\fP システムが使用不可 .TP \fBLOG_ALERT\fP 直ちに行動を起こさなければならない .TP \fBLOG_CRIT\fP 危険な状態 .TP \fBLOG_ERR\fP エラーの状態 .TP \fBLOG_WARNING\fP ワーニングの状態 .TP \fBLOG_NOTICE\fP 通常だが重要な状態 .TP \fBLOG_INFO\fP インフォメーションメッセージ .TP \fBLOG_DEBUG\fP デバッグレベルのメッセージ .LP \fBsetlogmask\fP(3) 関数を使用して、 指定されたレベルのメッセージだけを記録するように 制限することができる。 .SH 準拠 .\" .SH HISTORY .\" A .\" .BR syslog () .\" function call appeared in 4.2BSD. .\" 4.3BSD documents .\" .BR openlog (), .\" .BR syslog (), .\" .BR closelog (), .\" and .\" .BR setlogmask (). .\" 4.3BSD-Reno also documents .\" .BR vsyslog (). .\" Of course early v* functions used the .\" .I .\" mechanism, which is not compatible with .\" .IR . \fBopenlog\fP(), \fBcloselog\fP(), \fBsyslog\fP() は SUSv2, POSIX.1\-2001, POSIX.1\-2008 で規定されている (但し \fBvsyslog\fP() は除く)。 POSIX.1\-2001 では \fIfacility\fP として \fBLOG_USER\fP と \fBLOG_LOCAL*\fP の値 が規定されているだけである。 しかしながら、 \fBLOG_AUTHPRIV\fP と \fBLOG_FTP\fP という例外はあるが、 それ以外の \fIfacility\fP の値は多くの UNIX システムで使われている。 \fIoption\fP の値の \fBLOG_PERROR\fP の値は、 POSIX.1\-2001 と POSIX.1\-2008 では規定されていないが、 UNIX の多くのバージョンで使用可能である。 .SH 注意 \fBopenlog\fP() 呼び出しの \fIident\fP 引き数は、値がそのまま保持されていることを前提にしている。 それゆえ、 \fIident\fP で指定された文字列が変更されると、 \fBsyslog\fP() は変更された文字列の追加するだろうし、 指定された文字列が存在しなくなった場合、結果は未定義である。 最も移植性がある方法は、文字列定数を使用することである。 .LP ユーザーから与えられたデータを format として渡してはならない。 代わりに以下を使うこと。 .nf syslog(priority, "%s", string); .fi .SH 関連項目 \fBlogger\fP(1), \fBsetlogmask\fP(3), \fBsyslog.conf\fP(5), \fBsyslogd\fP(8) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。