.\" Copyright (c) Bruno Haible .\" .\" %%%LICENSE_START(GPLv2+_DOC_ONEPARA) .\" This is free documentation; you can redistribute it and/or .\" modify it under the terms of the GNU General Public License as .\" published by the Free Software Foundation; either version 2 of .\" the License, or (at your option) any later version. .\" %%%LICENSE_END .\" .\" References consulted: .\" GNU glibc-2 source code and manual .\" Dinkumware C library reference http://www.dinkumware.com/ .\" OpenGroup's Single UNIX specification http://www.UNIX-systems.org/online.html .\" .\"******************************************************************* .\" .\" This file was generated with po4a. Translate the source file. .\" .\"******************************************************************* .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 1999 HANATAKA Shinya .\" all rights reserved. .\" Translated Tue Jan 11 00:56:10 JST 2000 .\" by HANATAKA Shinya .\" .TH MBSNRTOWCS 3 2014\-03\-18 GNU "Linux Programmer's Manual" .SH 名前 mbsnrtowcs \- マルチバイト文字列をワイド文字列に変換する .SH 書式 .nf \fB#include \fP .sp \fBsize_t mbsnrtowcs(wchar_t *\fP\fIdest\fP\fB, const char **\fP\fIsrc\fP\fB,\fP \fB size_t \fP\fInms\fP\fB, size_t \fP\fIlen\fP\fB, mbstate_t *\fP\fIps\fP\fB);\fP .fi .sp .in -4n glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照): .in .sp \fBmbsnrtowcs\fP(): .PD 0 .ad l .RS 4 .TP 4 glibc 2.10 以降: _XOPEN_SOURCE\ >=\ 700 || _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200809L .TP glibc 2.10 より前: _GNU_SOURCE .RE .ad .PD .SH 説明 \fBmbsnrtowcs\fP() 関数は \fBmbsrtowcs\fP(3) 関数に似ているが 変換するバイト数が \fI*src\fP から始まる \fInms\fP バイトに制限されている 点が異なっている。 .PP \fIdest\fP が NULL でなければ \fBmbsnrtowcs\fP() 関数は \fI*src\fP からのマルチバイト文字列の最大 \fInms\fP までを \fIdest\fP からのワイド文字列に変換する。 最大 \fIlen\fP 文字のワイド文字が \fIdest\fP に書き込まれる。 同時にシフト状態 \fI*ps\fP を更新する。 変換は \fImbrtowc(dest, *src, n, ps)\fP を、この呼び出しが成功する限り、繰り返し実行したのと実質的に同様である。 ここでの \fIn\fP は正の数であり、繰り返しごとに \fIdest\fP が 1 増加させられ、 \fI*src\fP が消費したバイト数だけ増加させられる。変換は以下の三つの いずれかの条件で停止する: .IP 1. 3 不正なマルチバイト列に遭遇した。この場合には \fI*src\fP は不正な マルチバイト列を指すようにして、 \fI(size_t)\ \-1\fP を返し、\fIerrno\fP に \fBEILSEQ\fP を設定する。 .IP 2. \fInms\fP 制限によって強制的に停止するか、\fIlen\fP 文字の L\(aq\e0\(aq 以外の ワイド文字を \fIdest\fP に格納した場合。この場合は \fI*src\fP は 次に変換されるマルチバイト列を指すようにして、\fIdest\fP に書き込まれた ワイド文字の数を返す。 .IP 3. マルチバイト文字列が終端のヌルワイド文字 (\(aq\e0\(aq) まで含めて完全に変換された場合。 (この時、副作用として \fI*ps\fP が初期状態に戻される。) この場合は \fI*src\fP には NULL が設定され、 \fIdest\fP に書き込まれた文字数 (終端の ヌルワイド文字は含まれない) を返す。 .PP \fIdest\fP が NULL の場合、\fIlen\fP は無視され、上記と同様の変換が 行われるが、変換されたワイド文字はメモリーに書き込まれず、変換先の上限 が存在しない。 .PP 上記のどちらの場合でも、\fIps\fP が NULL ならば、 代りに \fBmbsnrtowcs\fP() 関数のみが使用する静的で名前のない状態が使用される。 .PP プログラマーは \fIdest\fP に最低でも \fIlen\fP ワイド文字を書き込むこ とができる空間があることを保証しなければならない。 .SH 返り値 \fBmbsnrtowcs\fP() 関数はワイド文字列に変換完了したワイド文字の数を返す。 終端のナルワイド文字は含まない。不正なマルチバイト列に遭遇した場合には \fI(size_t)\ \-1\fP を返し、\fIerrno\fP に \fBEILSEQ\fP を設定する。 .SH 準拠 POSIX.1\-2008. .SH 注意 \fBmbsnrtowcs\fP() の動作は現在のロケールの \fBLC_CTYPE\fP カテゴリーに依存している。 .PP \fIps\fP に NULL を渡した際の動作はマルチスレッドセーフでない。 .SH 関連項目 \fBiconv\fP(3), \fBmbrtowc\fP(3) \fBmbsinit\fP(3), \fBmbsrtowcs\fP(3) .SH この文書について この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。